第21話【配信】儀式の代償


「ふぅ…準備が終わったので、これから儀式を始めていきますね!!」



アロンからの事前知識によると、儀式にはというものがあって成功

度合いが高いと大幅に能力が変化するらしいのだ。



融合とは違って、確実に成功する代わりに相応の時間をかける必要があって、アロン曰く最低でも2時間位かけるのが推奨されているらしい…



『主様準備が整ったら、こっちの服に着替えておいてください。主様様に事前に準備しておきました!!キ◯ーピー三分クッキングってやつと同じですよね!!』



「うんそうだね…ちなみにその服ってどんな感じなの?」



『まずは基本性能として、包丁くらいなら刺されても全く問題ない程度の防御力を得ることが出来ます。なんなら実演してみればいかがですか?』



「う〜ん…本当に刺されても死なないよね?」


コメント欄

・何の話をしているんだwww

・ゴーレムが人間みたいにジェスチャーしてるの可愛いww

・オレノシッテルゴーレムジャナインダケド…

・戦って負けないでよ?www

・刺されるって何!?



「え〜っと…今からアロンに包丁を刺してもらいます!!やばい配信だと思わないでくださいね!!この服が先程作った服の完成品らしいです!!皆さんも完成したら試してみてくださいね!!」


・包丁を刺す?

・死なないよね?血がブッシャーってなるのはやめてほしいんだけどwww

・そうなったら運営が強制的に配信をカットしてくれるはずだから安心しろwwww

・わい今食事中…自殺配信早めてくれwww


「自殺じゃないですよ!!それじゃあよろしく!!」



俺は服を着た後、アロンに包丁を構えてもらって突き出してもらった。すると、包丁の刃が服に当たった瞬間に欠けてしまったのだ!!


「えっ包丁の刃が欠けたんですけど!!これ見えるかな?」


・やばっwwwwwww

・包丁の刃がwwwwww欠けてるwwww

・やばすぎwwwww

・これ日本中の人に配布しようぜwwwww絶対にそうした方がいいと思うwww

・ダンジョンコウリャクガハカドリソウ!!



「ここまでとは思わなかった…とりあえずこれから儀式の方を始めていきます!!地味な絵面になるかも知れませんが、見て行ってくださいね!!」



『儀式にはこの六芒星の中に入ってから始めます。儀式を始めると指示をしてもらえると思うので、それにしっかりと従ってもらえれば問題はないです!!期待してますよ主様!!』



「任された!!ここの中に入れば良いんだよね?」


・これは…遊◯王!?

・↑やめろwwww

・王様「六芒星の呪縛を発動!!」

・wwwwww

・配信主知ってるのかな?






『初回のため、儀式の手順を説明します。今後儀式の手順を説明することはありませんので、今回で暗記してください。』



「最初から飛ばすなぁ…一応メモを取っておくとするか。」



俺は儀式に集中するためにコメント欄を見ることが出来ないので、アロンに見てもらっている…儀式の対象は何をしても良いけど、儀式をするこちらは変にしてはいけないのだ…儀式は確実に成功するけど、唯一失敗する原因があるらしい…



それは、儀式をする厳かな雰囲気を壊すことらしい…これは儀式を観察している何者かが居て、その何者かが判断するらしい…



『儀式はこの六芒星が消失するまで執り行われます。六芒星の角には様々な色の炎が点灯しており、それぞれの色によって対象を強化することが出来ます。黒に近い色ほど、対象を強化することが出来ます。』



「なるほど…色はランダムなのかな?」



『質問にお答えします。炎の色はランダムですが、六芒星の角に様々なアイテムを置くことで炎の色を黒に近づけることが出来ます。ただし、絶対に黒が点灯するとは限りません。』



「分かりました。次はどうするんですか?」



『炎が点灯された後、対象の事を思い浮かべてください。対象のことを思い浮かべると儀式の試験が始まります。』



「儀式の試験ってなんですか?」



『個人によって代わります。加えて対象のことをしっかりと思い浮かべることが出来ないと最低ランクの強化しか行うことができません。』



「…儀式の試験を攻略すると晴れて対象が強化されるってことですね?」



『そのとおりです。基本的な説明は以上となりますが、疑問点などはありますか?』



「儀式って無条件でそんなに出来るものなの?」



『どういう意味でしょうか?』



「こういう儀式とかいうモンスターの進化には大きい代償が必要になるケースがあると聞いたことがあるんだけど…どうなの?」



『…』



「沈黙するってことは、なにかしら代償が必要なんだね…そこのところしっかりと説明してもらえないかな?」



『本来は秘匿される情報ですが、そちらから尋ねられた場合は秘匿情報が解禁されます。秘匿情報の解禁を申請します…承認されました。』



「やっぱり代償が必要なんだな…知らずにやってたら危なかった」



『儀式を執り行う上での代償は、儀式を開始した際に対象はすべての攻撃に対して抵抗することができなくなります。具体的に言うと、対象のスキルが一時的にすべて封印されます。』



「だから落ち着いていて厳正な雰囲気でやらないといけないのかな?」



『後は、対象のステータスが99%低下します。加えて貴方自身にも影響が及びます。』



「俺にもなにかあるのか?」



『儀式を開始するとともに貴方は歩行不可の状態になります。更に、貴方の身体的なステータスが99%減少します。』



「やっぱりか…いきなり儀式を始めなくてよかった…」











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