ツイート

鈴木 ひとで

第1話 すべての話題がここに。

※この話はBLなどの要素やほかの話との繋がりが薄いと思います。


 ぼくは、ごくごく普通の生活を送ってる小学五年生。割とチヤホヤされて育ってるかもしれんけど、まぁそんなにやろ。

 いつも教室では隅でぼーっとしとるから、陰キャ?とやらなのかもしれん。単に外に出るのが寒くて嫌なだけなんやけどな。なんでみんなドッジボールとかできるんやろ、不思議でしゃあない。


 いきなりだがTwitter?SNS?とやらに登録してみたいと思う。

 最近はずっと暇で刺激がないから、新しいものに触れたい。ただそれだけ。

 スマホは目の前にママがもう使わんくなったやつがあるから、簡単に作れるやろ。YouTubeもこれで見れるし。

 ふーん、メールアドレスとやらが必要なんやな。作るか。


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 そうして、僕はひとつTwitterのアカウントを作った。もう何年も昔のことだから名前は忘れたが、長ったらしいあほみたいな名前だったことは間違いない。



 そして、そのアカウントは、年齢の規約違反によって三日で凍結した。

 なんでやねん小学生なんかもっと他にもおるやろ!!なんて言ってももうアカウントは返ってこない。

 初期のランダムなIDなんて誰も覚えていないし、パスワードもわからない。凍結が解除されたか永久凍結なのかさえ今はもうわからない。



 しかし不幸なことに、僕はそこで知らない人の温もりを知ってしまった。



 インターネットに隠されて、性別も声も顔もわからないけれど、とにかくフラットに話しかけてくれる存在が、僕にはとても落ち着く。

 それに、自分のペースでゆっくり話ができる。僕は頭の回転が遅く、耳も遠いので、相手の話し声をうまく処理できない。でもここなら、みんなと話せるんだ。


 何より僕はTwitterをするのが楽しかった。


 誰とでも気軽に話せる、趣味が近い人がいる、暇な人が構ってくれる。

 そんな環境がものすごく楽しかったし、面白かった。



 僕は、この世界に溺れてしまった。


僕の世界は、この板のなかにあるんだ。

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