第193話 天誅(8)

 もう既に他界をしているあのひと……。


 そう、陛下を蔑ろにして騙した上に、彼氏に嘆願をされれば。


 自身が邪魔者だと思う陛下の毒殺までも思案した。


 あの卑しい女を冷めた目でしか見られない。


 だから陛下を裏切り続け、ロワール伯爵他、男達と優艶な逢引きを繰り返しているミネバのことも、わたくしは許すことはできないのだ。


 でも、妹と言うもの達は、そうはいかないみたいだ?


 今のルイスの表情を見ていてもわかる通りで。


 もう既に他界をした母を許し、あんなことや、こんなことがなければ。


 自分達姉妹は、父と母の庇護下の許で普通に暮らし、幸せになれたはずと。


 今ルイスは嘆いている。


 でッ、家の方もやはりロべリアは、レオンが婿養子ではなく、本人がレオンの許──公爵家へと嫁ぎ、次世代の女王陛下を諦めると言った決意と行動を反対した。


 ミネバに対して憎悪を募らせはしましたが。


 やはり、あの子は甘えっ子で、できれば母であるミネバとは仲直りをして、自分の結婚を、心から祝い、祝福して欲しいと思う気持ちがあるのが。


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