第156話 男の行動(1)

「ミネバ様! ミネバ様!」、


「少し、お話が……」


「……ん? イモール……」と。


 ロベリアの母であるミネバは供を連れ、優雅に宮殿の外の通路を歩き。


 今から何処へと向かうのかはわかりませんが。


 自身の専用の馬車へと向かい、歩く最中に。


 自身の身体を丸め、平服をしながら、あの如何わしい男イモールが、やはりわたくしの読み通りに。


 ロベリアの母であるミネバへと接触を図る。


 だから彼女は怪訝な顔……。


 今までは、本当に上機嫌で嬉しそうな様子だったらしいから。


 ミネバあのひとが本当に愛する者の、誰かの許へと逢引きでもいくのかしら? と。


 ミネバとイモールを監視していたルインとルイスの二人は思っていたらしいけれど。


 ミネバがあの男!


 イモールの容姿を凝視したとたんに、怪訝な表情へと変わったらしいから。


 やはりミネバは、イモールのことを快くは思っていないのだろう? と。


 ルインとルイスの二人が見て、確認をした。


 ミネバの、イモールへの想いからの推測が、わたくしへと報告があるから。


「なるほど」と。


 わたくしはルインとルイスの二人へと言葉を返せば。


 ミネバは、自身の足元近くまで、あの疚しい男……。





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