召喚スキルでレベル1の冒険者を無限に集めて束にして戦えばレベル999の魔王にだって勝てる説

うんこ

第1話 聖女から貰ったスキルは、レベル1の役立たずを沢山呼べるスキル!?

「あれ?ここは?」


俺は目を覚ました。


そこは何もない真っ白な空間。


よくある異世界ラノベの始まりみたいな場所。


俺、鬼竜崎壮真は高校一年生。

ある日、初恋の同級生の姫沢天音を通り魔から助けようとして、刺されて死んだ。


「壮真君!私あなたのこと……」


死に際に聞いた彼女の言葉。

その続きが聞きたい。

だから、はやく現世に戻りたい。


そのためなら何だってやってやんよ!


ここはきっと転生した先。

このあと女神化なんかが出て来て俺にスキルを授けるんだろう。

そのスキルが何であれ、俺は強くなって魔王を倒す。

きっと、現世に戻る条件は魔王化なんかを倒すことなんだろーから、さ。


まったく、芸が無いワンパターン展開だぜ。


「あなたにスキルを授けます」


「おわ!」


突如舞い降りた白い衣をまといし女。

唐突に現れたからビビるぜ。


「って……」


結構可愛いじゃん。


銀髪に卵型の顔。

ぱっちりした黒目。

細いけど胸と尻はちゃんと出てる。


俺、好き、こういうの。


てか、みんな好きっしょ。


「私は聖女メイファ」


「え?」


もう聖女のお出ましか。


いよいよ、ユニークスキルゲットですか!


さあ、何が出るかな。


「これを」


「はい」


聖女の白い手から俺の手に渡されたのは、ダーツの様な矢。


「この的に、その矢を当ててください。当たった場所があなたの運命です」


その的には、中心点から放射線状に線が引かれていて。

ま、ケーキを切ったみたいに面積が取られていた。


一番大きい面積には、『レベル999になる』

その他、『美味しいお茶を作れるスキル』

『勇者の聖痕が身体に現れるが、実はただのあざだった展開』

『精霊とお話出来て仲良くなってお金をたかられる展開』

『美少女を集めて孤児院を作って、美少女がそのお礼に俺を出世させてくれる展開』

など。


「う~ん」


とりあえず、精霊や美少女もいいが、早く現世に戻り天音に会いたい。

そこで『レベル999になる』を狙う。


「それ!」


ダーツの要領で矢を的に投げる。


トン!


当たったのは一番小さい面積の場所。


目を凝らさないと文字すら読めない小ささ。


「え?」



『レベル1の冒険者を召喚できるスキル』

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