月と食べ過ぎ
いととふゆ
月と食べ過ぎ
君となら春の霙も残業も
痩身の君つつみこむ春夕焼
恋知らぬ姪に桜餅をあげる
ふんわりと断る苺パンケーキ
夏の恋飴玉ひとつためらひて
盆帰省恋の病をかくしけり
食べることイコール悪だ秋の声
痩せたって君の視線は鰯雲
片恋は実らぬ口いっぱい桃
食べずにはいられぬほどの秋湿
星月夜孤食まであと三十歩
栗色のマニキュア瓶に秋の蝿
秋の夜の渇望甘いものじゃなきゃ
目の前に幻想の君葡萄パフェ
退職の日の栗御飯母の黙
コンビニへ急ぐ突っ掛け冬隣
月と食べ過ぎ いととふゆ @ito-fuyu
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます