第22話 Enjoy 1/2*琴葉*
*琴葉*
今頃小鳥さんは森で楽しく狩りをしているんだろうなあ……私も一緒にやりたかった。
けど、まぁ仕方ない。
普段お世話になっている聖様からのお願い(命令)だし。
小鳥さんの狩りにはついていくけど、普段はインドア派の私ですが。
さてさて、小鳥さんの愛弟子らしく頑張りますか。
「悪霊さん、よろしくお願いします」
「はい」
私の方はお喋りしてくれる系の悪霊。
小鳥さんの方は無言らしいけど。
これ、聖様情報ね。
「あっ、子どもたちを操ってくださってありがとうございます」
「いえいえ。普段神様にお世話になっていますから」
長い髪を後ろで結んだ悪霊。
服のあちこちから見える大火傷の痕と禍々しい雰囲気がなかったら、普通の人間って言っても通じる。
聖様の次ぐらいに綺麗なんだけどなあ。
さっき聞いたら、遠い昔蔵に閉じ込められて餓死させられたらしい。
火傷は旦那にやられたんだってさ。
最悪すぎるじゃん。
因みにこの人……人じゃないや、間違えた。
悪霊は聖様に恩義があるらしいです。
詳しくは知りませんが。
なので、超協力的。
まず、蔵のお札をペリペリ引っぺがしてくれました。
結果なにが起こったか。
蔵で恨みつらみを募らせながら死んでいったモノたちがうじゃうじゃ出てきました。
その悪霊たちと協力して彼女は、村長たちの目を盗んで子どもたちを蔵へ誘導。
神社にはしめ縄があるし、神様が祀ってあるから入れないんじゃないかって?
大丈夫。
しめ縄は既に破壊済み。
神様の方は、聖様が調べたところ、どうやら神聖な神様じゃないそうです。
祟り神? ってやつ。
どちらかと言えば村人の味方ではなく、こちら側の味方。
で、現在に至ります。
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