返り討ちにされちゃった
「ひゃうっ、だめ...」
「我慢して....」
彼、佐々木くんは嫌がる私のことを気にも止めずに自分の欲望のままにこちらを見つめていた。
「やぁだ...そんなに見ないで...恥ずかしいよ...」
「隠さないで...ほら...」
私は何度も抵抗するが彼に止まる意思は無いようだ。必死に隠していたそこが遂にあらわになる。
「うぅ...えっち...」
私は火照る身体を他所に彼の視線による羞恥を涙目になりながらも耐える。
______
「えっちって...美術の授業で似顔絵書かないといけないのに...顔隠したら意味ないじゃん...」
「でも...でも...美少女だって見つめられたら恥ずかしいんだよ!?」
「そもそも..一緒に組もうって言ったの..碧澄さん...」
図星である。現在は「隣の席の男の子完堕ちしちゃえ!大計画」の始動から3つめの授業、美術の時間となっていた。
「うん...わかったから...そんなじーっと見ないで...」
///
時は遡る
「それでは皆さん、作業開始!」
美術担当の極悪非道最低教師の一声でペアを組んだ各々が今回の授業の内容であるペア相手の似顔絵、それを描く作業へと移行した。
「佐々木くん!!始めよっか!!」
「...そう...ですね」
隣の席にいる彼へ話しかける。
こういう時に隣の席は便利であるということに気づいたであろうか??
「あ!そういえばさ!佐々木くん、たまに敬語だけどわたしには敬語じゃなくていいよ?」
「え?あぁ...わかった...」
ふふふ、また距離が近づてしまったな!!
そろそろ私に完堕ちしちゃうのかな?ふへへ...
「じゃあ佐々木くんの机の前に椅子移動させていいかな?」
「うん...いいよ」
そう言って私は自分の椅子を彼の席の机の前に置き、向かい合わせになるように座った。よし。。作戦通り...
「ふふ、佐々木くん、顔がよく見えないなぁ...」
「碧澄さん、目...悪い?...メガネあるけど...貸す?」
「そういうことじゃない!!」
この鈍感め!!!
まさか佐々木くんがこんな天然だったとは...
ここで私の計画を説明しよう!!
1.美少女に至近距離から見つめられる→好きになる
これだけである!!完璧なる完堕ち計画...落としてやんよ(キラッ
「顔がよく見えない…?じゃあどうすればいいの..?」
「もっとこっちに近づいて!!」
私はにやにやしながら彼がこちらに顔を近づいけるのを待った。へへ、照れさせてやんよ!!
「わかった、こう..?」
「...っ!!!やっぱだめ!!」
え?まって恥ずかしい。え?私が逆に照れさせられてる??違う!!いきなり近づいてきたから驚いちゃっただけだもん!!
「近づいてって言ったりやっぱやめてって言ったり....碧澄さんって意外とわがまま...?」
「うるさい...今こっちみないで...」
今顔を見られるのは不味い、非常にまずいのである。私は自分の顔を両手を使い隠していた。なぜなら照れたことにより顔が真っ赤になっているのを感じているからだ。
なにこれ、こんなの知らない。顔熱すぎるよ...恥ずかしいからじゃないんだから!!ちょっと部屋の温度が高いだけ!!
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