428話 上海は戦場だった。
『えっ? これが上海?』
使い魔ネットワークに配信された上海の映像に俺は驚いた。
あの大火災で燃えなかった川沿いのあたりは前の上海の街並みを残しているが、国際租界やフランス租界のあたりで再開発が始まっているようだ。
焼けた元フランス租界&元国際租界のあたりに各国の領事館が再建され、その周りは塀が建設される予定らしい。
そして中国人は入れない公園(防火帯)が作られるらしい。その向こう側がインド租界になるらしい。
前の上海は長江に面していたが絶対に内側に中国人が入れないように南京城のような城塞都市が作られようとしている。
そして北京も塀で敷地を囲む予定らしい。
その再開発地区の外側から5〜6kmほど離れた場所ではインド兵、フィリピン兵、グルカ兵が戦闘中だ。
超巨大ゴーレムは情報収集をしているが、逃げた雰囲気が無く中国人の反応が消えているのだから殺されているのだろう。
10万人もの中国人の反応が消えている。4個師団相当の部隊が包囲殲滅戦闘をすると凄いものだな。
そういえばアメリカ軍の司令官の部屋に日本の上海領事が訪問したらしいが
部屋の棚に中国人のドクロがいくつも飾られており、絶句したらしい。
史実の第二次世界大戦の時に日本と戦っていた時のアメリカ軍の指揮官も、そうやってトロフィーの頭蓋骨を幾つも飾っていたらしいから、有色人種を人だと思っていない指揮官にとっては普通の事なのだろう。史実のルーズベルト大統領だって日本兵の骨を削って作ったペーパーナイフを愛用していたらしいし。
しかし、未来のハリウッドムービーで白人の司令官の部屋に頭蓋骨が飾ってあったら、ナチスか、ソ連軍の指揮官の部屋だとアメリカ人ですら思うのでは?
祖父、曽祖父の世代の人間が人間の頭蓋骨をお土産に持って帰っていたとは
(未来の)アメリカ人なら絶句するだろう。
アメリカ軍の兵士は相変わらず、色々なトロフィーをアメリカに送っているらしい。
塩漬けの耳や頭蓋骨や骨で作った各種の小物などだ。
すでに頭蓋骨のトロフィーだけで数万個がアメリカに向けて送られているらしい。
ドン引きしてしまう。
さすがにアメリカ兵士も女性や子どもの頭蓋骨をアメリカに送ってはいないようだが、死者に対する弔意とかそんな物がまったく存在していない。
頭蓋骨を飾って喜んでいる光景をローマ教皇や幹部の聖職者に見せてやりたいぜ。
国内では敬虔なキリスト教徒のような禁酒法をやってる癖にこれだもんな。
チャップリンは独裁者でヒトラーさんを茶化したけど、人の頭蓋骨をもて遊ぶアメリカの兵士や将軍も批判するべきじゃないの?
まぁ、この悪習をなんとかしたいって思うし、もう少ししたら天罰があたり始めてもいいかもな。
息子が送ってきた塩漬けの耳を玄関に飾って近所の人に見せている母親の耳が壊死するってのもいいな。
魔王の魔法の中にあるんだよな、身体の一部を壊死させる呪いの魔法。
それにしても、ドン引きだよなぁ。
そして中国共産党も支配地を増やしていた。
その方法は前にも書いたが、
『一村一焼一殺、外加全没収』である。1つ1つの村の地主一族を滅ぼして地主の財産は全部没収して、土地を農民に分け与えて農民を味方にしてゴロツキに管理させて屈強な農民は徴兵して次の村に行くというものだ。
まぁ、この時代に行われている事は序章に過ぎない。
(史実と同じなら地主はたった5年で10万人も殺されてしまう。)
(なにせ、史実では日本との戦争が終わった後の4年間に殺された国民党の人間や国民党の支配下の都市の住民から800万人もの犠牲者が出ている。)
そして史実の1950年から行われた、
『一村一焼一殺、外加全没収』運動によって地主200万人が殺害されるのである。
日本では無名な運動によってすら、
これほど大勢の人々が殺されているのだ。
地主というのは、その地域のリーダーであり、知識人である。
そして、地主を処刑すると言った時に
可哀想だと思う善良な人々を地主の殺害に積極的に賛成しない不平不満分子とか言って殺害して取り除いているのだから、愚かとしか言いようがない政策を中国共産党はしている。
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