299話目好景気になる日本(照和日本1925)

さて、それでは少しだけ向こうの日本の話をしようと思います。


いきなり日清戦争間近(昌弘の感情としてはマジか!と言いたい。)に飛ばされた宇垣昌弘ですが、大小様々な商品を生産しては世の中に出していた為、向こうの世界の日本は色々な商品があり、洋服のデザインのセンスなども良く、これから昭和の大正時代とは思えないほどに進んでいました。


例えば、ゴーレム達は冬になるとバーバリーのトレンチコートのようなコートを着ていたりしましたし。


リファインデザインしている為、バーバリーのトレンチコートを周回遅れにして追い抜いていそうなかっこいいデザインのコートを着ています。


なので、こちらの日本からどんな製品が輸出できるのか不安だったのですが、まぁ、同年代の日本ですからね。


アイデアやデザインや現物を見せて

製造してもらうと満足できる商品を作ってくれる企業が出始めました。


宇垣商事は支払いは即座に現金で支払い、金払いが良いので相手にも喜ばれました。


宇垣商事のやりたい事は日本の景気を良くする事。


造船業界が不況になったら1万トン級のタンカーや1万トン級の輸送船を他社の造船所に発注しようと思っているくらいでした。


幸いな事に数十隻を発注する程度の事で日本の造船業界は延命できます。

中小の造船所には小型船舶を発注すれば良いですし。


大恐慌からの十数年くらいの間の日本を好景気にするくらいなら宇垣財閥なら簡単にできます。


経済規模が少ないから支えれるってのは皮肉な物ですが。


そして、造船業界を支えるってのは

宇垣財閥の発言力が上がるという事。


大恐慌から戦争後までは宇垣財閥の言う事を聞いてもらうつもりですよ。


まぁ、魔法も武力も財力もありますから(笑)


さて、問題は併合しちゃった朝鮮と

南満州鉄道の利権ですよねえ。


南満州鉄道の資本金は設立時ですら2億円もあります。

うち1億円は政府の現物(鉄道施設とその付属物)出資。

1920年(大正9年)に 4億4千万円に第1次増資されちゃってんですよ。


国家予算規模の増資です。

これを売りに出すってのは非常に難しい。


満州の撫順炭鉱では1917年に炭鉱で粉塵爆発が発生して917人が死亡する事故を経て露天掘りに移行しているんですよね。

撫順の付属地の人口は10万を超え満鉄附属地の中でも最大です。

また撫順の石炭と鞍山の鉄鉱石を組み合わせて、鞍山製鉄所(後の昭和製鋼所)が稼動しています。


これらの大規模な炭鉱の石炭や鞍山の鉄鉱石を枯渇させるしかないでしょうかね?

今は様子を見ますか。

周辺の油田は根こそぎ奪うつもりですが。

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