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朝、会社のみんなに一応紹介するからと、じっちゃんに連れられて事務所に並ばされていた。
「みんな ワシの孫だ 今まで、沖縄の離れ小島に居たんだけど、進学のこともあって、これから、一緒に住む よろしくな 実海 挨拶しなさい」
「水島実海です みゅうみゅんとよんでくださ~い」
「まぁ 活発というか お転婆娘だ 気楽に接してやってくれ」
その時、「えぇー 女の子でっかぁー? 俺 昨日 背中からぁー いや 部長の知り合いの男の子なんかと てっきり どうりで柔らかいなーとは思ったん・・・」と言う声が聞こえてきた。私は、その時、その人に向かって、片目をつむってピースマークを示していた。
その後、その人は私のもとに来て
「いゃー 昨日は すんまへんでした いや 部長と仲よく話してはったから、てっきり知り合いの子かなって・・・それに、男の子みたいやったから・・ 社長のお孫さんとは知らずに、すんまへん」
「そんなー 気にしないでー ・・・かめへん かめへん 気にせんとってーな」
「お嬢さん 関西弁 おかしいでっせー 無理せんでも・・」
「うふぁーあ おかしい? あかんでーぇ みゅうみゅんと呼んでって ゆうたやろー ヨッさん」
「はぁー ヨッさん?」
「そう 胸に よ・し・む・ね ? だから ヨッさん みゅうみゅんの こっちに来ての 初めてのダチ でっせー」
「はっ はぁー おもろい子やなぁー じゃぁ みゅうみゅん 今日も 時間あったら スイング 見させてもらいまっさー」と、
その日は、ばっちゃんも会社の事務をやるからと言っていたので、私はおとんの実家に伺うことにしていた。前に来た時に、お母さんに連れて行ってもらったけど、詳しく覚えて無いので、地図を頼りに訪ねて行ったのだ。ばっちゃんからは (ぼくのおうち)というお店のお菓子を持たされて、昨日とおんなじ濃紺のワンピースで。ひとりで電車に乗るのも初めてだったんだけど、教えてもらったようにキップも買えて、割とすんなりと行けたのだ。
「みゅうちゃん いらっしゃい 頑張ってひとりで迷わないでこれたのネ うーん 大きくなったネ 絢ちゃんの小さい時にそっくり 顔立ちが・・ 可愛いワー 絢ちゃんがね 初めてウチに来た時も 今のみゆうちゃんと同じぐらいの歳だったかしらネ」
「お母さんから 聞いたことがあります 絵ばっかり描いていて、勉強に興味がなかって成績も悪かったんだけど、お父さんと付き合い出してから頑張るようになったって みゅうみゅんも勉強できないんだー だけど、こっちにはお友達居ないしネ」
「まあ 転校生って 最初はみんなそうよ だけど みゅうちゃんは 活発だから 直ぐに お友達できるわよ」
「ふふっ 大丈夫かなー わんねー 知らないとこに飛び込むのって 初めてヤー」
「わんねー ? みゅうちゃん あのね ここらは 女の子は 私とか うち とかなんよ できるだけ みんなと 違和感ないほうが いいと思うわ 余計な心配かもしれないけど」
「あっ そうかー うち? お母さんも時々 こっちに帰ってきた時 言ってた 変なの みゅうみゅん じゃあダメ?」
「うーん それでも いいんじゃぁない 可愛いわよ まぁ 反感買う時もあるかも ねぇ 絢ちゃんも最初 ウチに来た時 お昼は天津飯だったの 嫌い?」
「食べたこと無い でも みゅうみゅんは何でも食べるよ」
「そう じゃー 一緒に 作ろうか?」
「うん うれしい! 作る 作る」
私、初めて食べた。最初、熱くてふうふう言いながらだったのだけど、甘くて酸っぱくておいしい。それでも、ばっちゃんは お酢を控え目にしたと言っていた。
「もう2年になるのかしら 私達が島を訪れたのって ちょうどみゅうちゃんが髪の毛を切ったとこって言っててね まだ、4月なのに 海に飛び込んだり、樹に上って飛び降りたりして 元気に走り回っていたわ それで、お母さんに 動きやすくなったよって、嬉しそう言ってたわ」
「うん 長い髪の毛って じゃまなんだもの 男の子にも引っ張られてしまうヤン」
「ふふっ 男の子と取っ組み合いするそうネ」
「ときどきネ だって 向こうが悪いネン」
「絢ちゃんも言ってたわよ 気の強いのが心配だって」
「でも 女の子とは 仲良くできるよ 男の子だって・・」
「絢ちゃんと違って 活発なのね でも、あなたのお母さんも 芯が強くって・・・素晴らしいのよ 素敵なお母さん」
「うふっ うるさいこと 言うけどね きれいだし、みゅうみゅんは だ~い好き」
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