第一章 過去

第2話 出戻りレイラ

「あんた、また戻ってきたのかい?」


「あはははっ、まぁね!それでおじさん、何時もの所空いている? あとちゃんと【訳あり品】の表記と【死の危険あり】と何時もの様に表記して説明も宜しく!」


「ああっ、解っている! それでも金貨1枚だから売れるかもしれねーよ! 女が金貨1枚(約10万円)なんだからな…まぁ」


そりゃそうだ18歳の行き遅れとはいえ、まぁそこそこ見栄えは良いからね。


普通ならお買い得品…うん間違いない。


「確かにそうだね…それも仕方が無いよ! 私と1晩付き合えるなら、仕方ないから、そっちも相手するよ、しかし、この容姿でよくもまぁ、そう言う気になるよね!」


自分の容姿は、少し可笑しいと思うんだけど。


「そうかい? あんた、目が赤いのと髪が青銀なのを除けば、結構な別嬪さんだからな…まぁ良いや…準備が出来たぞ、入りな」


「ありがとう…」


「此処迄、付き合いが長いと、流石の俺も情が沸く…一応は商品だ、とっとと入れ」


「はいはい」


そういうと店の一番奥、人は滅多に来ない場所の檻に私は入った。


お客からも他の奴隷からも見えにくい場所。


此処が私の定位置。


狭いけどフカフカの絨毯が敷いてあり…あっ果物も今日はあるわ。


檻の中には外から見えないトイレも完備。


此処が何処かって?


奴隷商の中だけど?


私の名前はレイラ。


犯罪奴隷の…レイラ…まぁ訳ありの奴隷。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る