第15話 魔王代理の代理と代理

「・・・んぁぁ・・・何時だろ。」

 香織はスタスタと歩いて応接間替わりにしている部屋へ移動する。


「・・・だれもいにゃぁ~い。」

「あ!」

「お?ベリちゃんおはよぉ。」

「・・・。」

「なによ。」

「8か月・・・。」

「へ?」

「前回は4か月、今回は8か月・・・次回は16か月後ですか?」

「なにが?」

「寝てた期間ですよ。」

「そ・・・そんなに寝てた?」

「はい。」

 ベリアルは呆れた様に呟くと、テヘペロで返す香織。


「あざとくしても無駄ですからね。」

「けっ、コレだから悪魔は。」

「悪魔関係ありませんから、あ、あと魔国からの使者が何度も来てたんですよ!」

「えー3話先って言ってたじゃん。」

「・・・まさか8か月寝ると思いませんでしたからね。」

「で?なんて?」

「要約すると名前だけで良いので魔王名乗ってくれとの事です。」

「は?嫌だよ!」

「お給料貰えてますよ?」

「問題無い!私魔王!」

「最低ですね。」

「なんとでも言いなさい!・・・で?ベリアルが相手してくれてんの?」

「いえ、ガオス君とギーズ君が代理の代理をしてます。」

「・・・良いの?そんなんで。」

「良いんじゃないですか?あっちも納得してましたし。」

「へぇ~・・・んじゃまた長期睡眠しても良いと言う事でつね?」

「そうですね、16か月くらい寝てください。」

「いや!そこは止めろよ!」


「ガオス君の話では魔王領都の一部を魔王直轄にしたらしいです。」

「へ~・・・。」

「あと、元魔王がヒネリ潰した老害魔族領も統合したそうです。」

「へ~・・・。」

「それからこのダンジョンから搬出している商品や搬入品に税免除と言う事で話をしていますね。」

「へぇ~・・・・・・、ねぇスタビャのフラペある?」

「はい、どうぞ、それからダンジョンの方なんですが、50階層までの拡張が進みました、これでアダマンタイトの鉱山エリア開発が可能になりました。」

「へぇ~~~~・・・・ズボボボボボボ。」

「発掘の方はコボルト君率いる元魔族軍が労働しています。」

「・・・ねぇ。」

「はい?」

「私いらなくね?」

「・・・いりませn「本当に言うなよ!!!!!」」

「自分が言ったんでしょう。」

「いや!ほら!そこはさ!そんな事有りませんとかさ!せめてオブラートに包んで言ってくれても良くなくない!?」

「そんな気を遣う必要が何処にあるんですか、8か月も寝てたくせに。」

「起こせやぁ!!!!!!!」

「それじゃ、久しぶりに起きて頂いたので、瘴気室に入ってもらいますね。」

「・・・やっぱりかぁ!今回どれくらい?」

「1ヶ月は籠ってもらわないと困りますね、瘴気不足なんですよ、ダンジョン。」

「なんでよ。」

「言わせます?ソレ。」

「いえ!行かせて頂きます!!!!!」

「いってらっしゃいませ~。」





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人外転生ですがダンジョンで楽しく暮らします! ちっき @chikkii

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