マリー・セレスト号事件の謎
マリー・セレスト号の事件は、航海史上最大の謎と呼ばれることもあります。
1872年にポルトガル沖で無人で漂流していた帆船が発見されたのですが、その船には乗組員の貨物が全て残されていました。
船内は無人であるにもかかわらず、テーブルには湯気を立てたままのコーヒーが置かれ、皿にはゆで卵まで残されていたのです。
しかし、船長のベンジャミン・ブリッグズやその家族、そして他の乗組員たちはどこにも見当たりませんでした。
彼らはなぜ船を去ったのでしょうか? そして、彼らの行方はどうなったのでしょうか?
この事件には様々な仮説が立てられてきましたが、確かな証拠は見つかっていません。
一つの仮説は、船に積まれていた工業用アルコールが気化して爆発の危険があったとして、船長が救命ボートに乗り込んだものの、船との間にロープをつけ忘れてしまい、漂流してしまったというものです。
別の仮説は、海賊や他国の船に襲撃されたとして、船長が救命ボートで逃げようとしたものの、追跡されて殺されたというものです。
また、コナン・ドイルが書いた小説『J・ハバクック・ジェフソンの証言』では、乗組員が反乱を起こして船長を殺し、自分たちも海に飛び込んだという設定になっています。
しかし、これらの仮説には矛盾や不自然な点が多くあります。
例えば、爆発の危険があったとしても、なぜ食料や貨物を残したまま船を去ったのでしょうか? また、襲撃されたとしても、なぜ貴重な貨物を奪われなかったのでしょうか? さらに、反乱を起こしたとしても、なぜ自分たちも海に飛び込んだのでしょうか? これらの疑問は今でも解決されていません。
マリー・セレスト号事件は、150年以上経った現在でも謎に包まれています。
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