第26話出血性ショック死!
永遠に続くかと思われた交わりは呆気なく、終わった東の空を目掛けて飛び立ったジョニー・ウォーカーの身体から迸る透明の液体は吸い上げたクヌギの樹液だった。
ギャアーー!
白眼を向いて泡を吹いているララ・レイラの子宮内はズタズタに切り刻まれ産道までもセミの前足によって深い傷を負い出血は千mlに近かった!
胎内を掻き回され深く抉られた傷には止め処なく流れ出る鮮血。
腹の中から疼く鈍痛の様な呻き声を出さずに居られない痛みが三つ網のようなハイブリッドの痛み・・・。
遠退く意識、心肺が機能低下する時に洗われる砂嵐な目眩・・・。
セミの幼虫が羽化をしているクヌギの老木には無数の穴が開いていた。
しゃがんでマジマジとそれを見詰めるララ・レイラはジョニーが住むニューヨークのタワーマンションの一角での出来事を思い出していた。
「勘違いしないで?恋愛感情と性的感情は同じじゃないわ・・・!」
「 高速思考が平行棒の様に未来へ延びているんだもの、アンコンシャスバイアスが生まれるわ!」
「難しいけど知的連想プロセスのひとつに並べられる無意識の偏見の意味よ?」
滔々と語ったのは貴方に分かって貰いたかったから・・・。
涙が溢れそうだったから上を向いた。
この宣言の後からジョニーの拘束が始まった。
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