応援コメント

第5話 異界の王。そして、手ぶらでのスタート」への応援コメント

  • 冒頭五話、拝読しました。
    作者様に自分が求められているものが何かわからなかったため、オーソドックスに感想を記させて頂きます。

    読者として「いいもんだ」と心に残りましたのは二点で、一点目は考証、二点目は転移直後のイベントでありました。

    参考文献を用いての考証は安心してよりかかれる強度だったなあと振り返ります。
    その力もあってか、転移までに描かれた監獄内の描写、囚人たちの使う語彙は見知らぬもので、異世界へ向かう前までの箇所は「ちゃんとしているんだな、知らない世界が見られそうだ」という期待をもってページをめくれました。

    転移直後に銃の乱射という出来事が起きたのは起伏として個人的には強烈でした。
    あらすじには書かれておりましたものの、もしそこを読んでいなかったなら、自分のような読者は驚いて「おお」となったろうなと。
    怪しい霧、もとい現地生物の出現も楽しく、説明パートを兼ねるイベントとして真似したいものであったなと感じました。

    他方でもう少し欲しいと読者の立場から感じましたのは、

    ・サバイバルものなだけに主人公に知恵が欲しかった
    ・主人公の能力を片鱗でもいいので序盤の内から見たかった

    の二点でした。

    知恵については、冒頭で示される契約書の文面に「帰還方法を持ち帰る」とあるのに、主人公は報酬につられてそこを見逃していた、というのは少し厳しかったです。機転が利く描写も一部あっただけに、ここは別の理由でうまいこと整合性を出されたかったなと。文面が複雑にごまかされていたとか、あるいはいっそ、帰還方法がわからないことは主人公の中で前提になっていたとか。
    そもそも美味すぎる話、という点も警戒してよさそうなのに、とも感じたのも引っかかりでした。

    能力については、短くても言及が欲しかったように感じました。
    上述の通り、契約書の記述を見逃すところで「大丈夫なのかなこの主人公」となっていたので、読み続けるために魅力が見たかったなと。
    「6人殺害の有名人」のくだりで、どうやって6人殺害を警察に捕まらず高校生の身でやり遂げたかとか……。

    感想の方、以上となります。
    読み合いはあまり得意でないのと、他の方とのやり取りを拝見した限りでは活動の方向性も異なりそうなのと、およそ二点の理由から、拝読はここまでとさせて下さい。
    当作序盤をお読み下さり、ありがとうございました。

    作者からの返信

     急かしてしまったようで、すみません。
     私がお近づきになりたいと言ったのは、今後定期的に、真面目な感想を言い合える仲になれたらいいな、という意味合いでの下心でした。したがって、私は伊草さんの偽りのない感想を、聞けただけで満足です。

     参考文献については、ライトノベルでは寡聞にして見たことがないので、真似しないほうが吉だと思います(私の自己満の側面が大きいため)。一方、銃の乱射については、狙いどおりの結果に満足しています。



    >>帰還方法を持ち帰る
     仰るとおりだと思います。
     念押しの意味合いでしたが、伊草さんのように丁寧に読まれる読者にあっては、くどかったり、引っかかりを覚えさせたりするだけなのでしょう。代案を考えつきましたら、ただちに修正したいと思います。


    >>旨すぎる報酬
     ここがスタート地点なので、ここを主人公が疑っているようでは、物語は一向に進みません。仰る意図はわかりますが、同意しかねます。伊草さんの言うように、我々の方向性は違うのでしょう。



     残念な結果ではありますが、男爵イモ氏の企画に参加させた作品ではなく、伊草さんが本作にハートを押した時点で、薄々予想された未来ではありました。
     拙コメント「柔らかい文章はできているはず」については、偽りのない本心ですので、ご一考ください。
     ありがとうございました。