景色

えふ

第1話 なんでなの!

「私たちが高校生の頃はね?」


 もうその話うんざりなんだけど。耳に胼胝ができるってこういう事か、なんて頭の隅で考えながら、良い感じの表情を作る。


 平成の初期と、令和が一緒?なわけない。確かに最近そういうのは。流行ってるよ。けどさ、それって文化だけじゃん!


「でも、お母さんと私じゃ全然違うじゃん。」


「違わないわよ。同じ高校生よ?」


「そうじゃない!環境が違うじゃん。」


「いいえ?」


 どう考えても違うでしょ!じゃあ味わってみなよって思ったけどそれはそれで面倒くさいからしまっておく。なんでこんな事になったんだっけ?あ、そうだそうだ。成績が悪すぎるってことだ。でもそれとこれ関係なくない?お母さんは偶然勉強が得意で、私はダメだった。それじゃダメなの?


「じゃあ、私が、環境の違いをお母さんに伝えれば良いんでしょ?」


「そうね、それならいいわよ。」


 私、お母さんに今を見せつけることになりました。でも仲間は居る私がどれだけすごいか、見せつけるんだからね!

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