一宿一飯

あきかん

狩猟 壱

 登山道を離れ、山仕事の道に入っていく。道が細くなり、でこぼこが増えた。小さな谷を渡るとき、足を滑らせ片足を流れに落としてしまった。しずくを浴びた岩が凍っていたようだ。

 忍び猟は静かに歩く。数歩進んで耳をすませる。落ち葉に覆われた地面をにらむ。細い筋と蹄の跡を確認し先へと足を踏み出した。カスケがぎゃーぎゃーと鳴いて飛んで行った。

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