スノードロップ

長靴を履いて外を歩く

雪の積もる頃の 温かな寒空

賑やかな 真っ白な世界で

色を付け始めた 卯の月の訪れ


春 夏 秋の温度が 私を嘲笑う

夜風が愛しい どうして


懐かしい思い出を また1つ

踏み躙られていた

いつかまた 泣かずに済む日が

来ると信じて


長靴の丈より深い根雪

全て溶けるほどに 温かい日射しで

夢を見た 桜舞う季節に

誰もいない場所で 雪の声が響く


朝 昼 夜の温度は 何も変わらない

抱き締めて震えていた


敷き詰めていた 冷たい細雪

また降り始めた

枯れ木に手袋をつけたまま

手繰り寄せた


甲高い2人 1人の声が

張り詰めた心に

雪の涙が またひとひら

砕け落ちる

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