(三)-10

 その後しばらくは働きに出ることができなかった。母親の体調も良くなく、パートに出られないことも多いなど、生活はかなり困窮していた。

 そんな状態だったので派遣型風俗で働くことはできなかった。そこで、地元のキャバクラ「パンドラの宝石箱」で少しづつ働き始めた。

 そこで働き初めて一年くらい経った頃、彼女は客として来ていた福山富満と出会った。最初の来店の時に美幸が接客してから彼女のことを気に入ってくれたらしく、月一回程度来てくれていたが、徐々にその頻度が上がり、二人が付き合う頃になると、週一回は来てくれていた。


(続く)

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