第2話
「こいつらほんとに面白いなぁ…!!」
やぁ、猫だよ
いきなりこんな感じでビックリした?
僕の素はこっち!この前は神様っぽくやって見たよ!どう?上手くできてた?
まぁそれは良いとして
さてどうやら魔族の男は色々諦めたようだね
でもこの人族の女
なんでいきなり結婚の話を持ってきたんだろうか
そうだ
僕がこの女の過去でも見てみるか〜
ん?そんなことも出来るのか?だって?
できるよ!だって神様だもん!
それじゃあ見てみよ〜!
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
私には誰にも言えない秘密が2つある
1つはこの国【プランド王国】の姫であること。
もうひとつは…
私は普通の恋愛という物に全く興味がない。
そう。「普通」の恋愛には
兄妹間の恋愛だったり、男の子同士、女の子同士の恋愛
もちろんこれを否定するつもりは微塵もない。
その中でも1番私が気になるもの
それは人族と魔族の恋愛
これは人族、魔族共にありえないという風習があるが私はそうは思わない。
理由?
そんなの簡単
私は噂の「水の鴉」様が愛おしくて仕方ないのですもの。
あの方にお会いしたい一心で剣の修行を積み、
心·技·体を育て上げ
あっ…もちろん腹筋は割ってないですわ。
乙女としてどうかと思いますもの(わたくし個人の意見ですが)
なのにどうして私は外の世界に出してはもらえないようで。
その上この歳になり結婚相手も探さないといけない立場。
身なりの良い男性たちに言い寄られる毎日。
正直もううんざりなのですわ。
もういいですわ。
この国を捨て、身分を隠し、1人で鴉様の元へ行きましょう。
国は大騒ぎになると思いますが夜に出れば見つかることは無いでしょうし♪
私にはこの国がどうなろうが関係ないですわ〜!
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
なるほどねぇー!
ついつい面白くて出てきちゃった!
確かにこの国【プランド王国】は
数年前に姫がいなくなって大変な騒ぎになってたね〜
その後血眼になって探したって聞いたけど…
結構大きな国だし、どーやって逃げたんだろ~
続きも見てみよ!!!
そーれ!!
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
私は夜遅くに城を出ましたわ。
それも着ていたパジャマから事前に購入していた女騎士用の軽い防具に着替え、荷物と剣を持ち、子供騙しではありますがベッドの中にぬいぐるみを敷き詰め私はいると思い込ませるように仕込んで、
窓の外から自慢の身体能力を存分に発揮して失礼ながら色んな方のお家の屋根を走って門を飛び越えましたわ。
走り抜けて数分後には警報が鳴り響き見つかるのも早かったですが私に追いつける兵隊などいるはずないですわー!
身分を全て隠し
これからは
【プランド王国の姫】
ではなく
ただの
【グレース・ノア】
として生きていきますわ!
早くあの方のもとへ行きましょう!
追ってが来る前に田舎の街に行き準備を済ませましょう!
なんだか鳥かごから解放されたみたいな気持ちですわ!!!
…今から逢いに行くのは鴉(鳥)様ですが…
鴉様はきっと自由に暮らしているはずですわ!
世界が明るく楽しく見えてきましたー!
さて…ここは定番の事でも呟いていきますわよ…
グレースの冒険はここからだ!
…なんか終わるみたいになりましたわね…
終わりませんわよ!?むしろここから…
ん?私は誰と話しているのでしょうか…
まぁひとまずこの近くで人が少ない場所を目指して準備を済ませてすぐにでもあの港町に行きましょう!
楽しみですわー!お待ちくださいね!!鴉様!!
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
…想像よりおてんば娘だなこいつ
頭はおかしいと思っていたがここまで頭おかしいとは…
猫様もびっくりだよ
身分を捨て、生まれ育った土地を捨ててまで純愛をしてきたグレースは鴉に会えてさぞ嬉しいだろうね~
ここから好きにしろって言ってしまった鴉はどーなるのか
というか鴉のホントの名前はなんなんだろう
色々ほんとに楽しみで仕方ないねー!!
それじゃ時間を戻して続きをみていこー!
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