第17話 軍事同盟

オイルビ統制官の指示により、ニビル情報調査局(NIRB)はSNSや報道機関に対する工作を行い世論操作に成功した。


多くのニビル人は地球に親族知人などがおり、地球の現状を把握していた。その多くは地球への派兵に賛成した。

派兵に反対する意見は激しい非難に晒された。


世論の盛り上がりを受け、ニビル大会議は軍の地球派兵を採択した。



オイルビはニビル軍に地球派兵を命じた。



イナンナから連絡を受けたエアはアヌンナキの将軍と人類部隊の将軍を宮殿に集めた。


アヌンナキの将軍は

エレシュキガル、シン、ニヌルタ、ウトゥ、ネルガル、ナブー、マルドゥク、ニンリル、ニンガル、ナンナ、ナンム、ヤハウェの12名である。

その中で、エレシュキガル、ニンリル、ニンガル、ナンムは女性である。


人類部隊の将軍は

アブラハム、アベル、カイン、モーゼ、ノア、サムソンで全員男性である。アベルとカインはアダムとイヴの息子である。



エアは将軍達に説明した。


「まもなくニビルよりオイルビ統制官が地球を訪問される。その席上、我が地球はニビルと軍事同盟を締結するつもりだ。我々はレプテリアン掃討の為、軍事組織を整備する。エンリル、説明しろ!」


続けてエンリルが説明を始めた。


「まず地球軍6万で宇宙艦隊を編成する。宇宙艦隊は12の旅団で構成する。各旅団司令官は君らアヌンナキの将軍を充てる!またイナンナを宇宙艦隊総司令官に任命する!」


アヌンナキの将軍12名は説明が終わると敬礼した。



エンリルは続いて人類部隊に説明を行う。


「次に人類部隊で西部遠征軍と都市防衛軍を組織する!アブラハム、カイン、アベル、サムソンは12万でレプテリアンに取り憑かれた人類を攻めよ!モーゼ、ノアはそれぞれ7000を指揮し諸都市の防衛に当たれ!」


「おう!おう!」


人類部隊の将軍は拳を突き上げて叫んだ。


「アダム!人類部隊の為に戦略と戦術を考えよ!ヤハウェも知恵を貸してやれ!」



「わかりました。」


アダムとヤハウェが答えた。



オイルビとイナンナを乗せてニビル軍太陽系艦隊が地球に向けて出発した。ヴィルバーナも曳航されていた。



太陽系艦隊は地球のウルク基地に着陸した。ヴィルバーナはウルク基地の脇に設置された。




基地内でオイルビはアヌと対面した。いわゆる首脳会談である。


「アヌ神、ニビル統制官オイルビです。お久しぶりです。」


オイルビはアヌの両手を握りしめた。


「オイルビ君、いやオイルビ統制官お元気そうで何よりです。」


アヌもオイルビの両手を握り返した。


「先生、私は地球の危機を救いたいんです!」


オイルビがアヌに申し出る。



「統制官閣下、我が地球と軍事同盟を締結したい!」


エンリルがオイルビに軍事同盟を申し出る。



「喜んで!エンリル守護者よ。我がニビルと軍事同盟を結びましょう!エンキ指導者、それでよろしいか?」


「ありがとうございます!これでレプテリアンの侵略を防ぐ事が出来ます!」



オイルビとエアは軍事同盟締結書に署名した。


「先輩!地球軍に宇宙艦隊を設立しました。」


エアはオイルビに報告した。オイルビはエアがニビルのアカデミアの学生だった時の上級生であった。


「さすがだよエア君。さあレプテリアンに宣戦布告だ!両軍の将軍達に集まってもらおう。」




ニビル軍太陽系艦隊の各将軍、アヌンナキの各将軍と人類部隊の将軍が一同に会した。地球とニビルを代表してアヌが命じる。


「地球軍宇宙艦隊総司令官イナンナ将軍、ニビル軍太陽系艦隊総司令官ハンニル将軍、レプテリアン掃討を命ずる!」


「はい!!レプテリアンに進撃を開始いたします。」


イナンナとニビル軍のハンニルが敬礼した。

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