第43話

たくさんのポスターが張ってあった。まさか一ブース貸しきってるとはな。これが俺の青春ラブコメは間違っているの実力か。いろはの制服姿とか見れて購買意欲が掻き立てられる。


「うわぁーポスターがたくさん置いてありますね。まるでアイドルのような」


「アニメオタクからしたらアニメのヒロインはアイドルみたいなものだからな。まぁアイドルオタクと違うと言えばアニメオタクは主人公と結ばれてくれと思ってるくらいか」


アニメオタクはヒロインが幸せになることを望んでいる。まぁ単にアニメのヒロインとはワンちゃんないからな。映像の中の人物だし。それに比べてアイドルは握手会とかがあり勘違いして、ガチ恋とかするやつがいたりするからな。まぁ最近はアニメオタクから声優オタクになる人も増えているが。それでアイドル声優なんてものが登場している。だからルックスと良い声優が起用されやすくなっている。アニメ業界もアイドル化が進んでいるってことだ。


「そうなんですね。てっきりアニメオタクも恋愛は許せないみたいなタイプかと思ってました」


「好きになっても繋がることは無理だからな。人工的にクローンでも作らない限り」


ガチ恋は声優に流れるし、その声優が恋愛したりすると人気が落ちたりする。しかも最終的にアニメか好きだから見るじゃなくて、声優が好きだから見るに変わるっていうまさにアイドル現象が起きている。声優の演技力も落ちるのではという懸念点もある。


「まぁ二次元ですもんね。アイドルは疑似恋愛で売ってますから仕方ない面はあるかもしれないですが」


俺はばれなきゃ恋愛はして良いと思っているタイプだが、それは好きな人がいるからそうなるんだろう。ガチ恋してたら恋愛だけはするのはやめてくれと思うしな。


「そうだな。っとここで長話しないで早く買うもの選ぶか」


「そうですね、いつまでも話していても時間を浪費して他のところ周れなくなるかもしれないですしね」


俺たちはナンパをされないようにできるだけ離れないように選んでいた。いろはのポスターはとりあえず二枚買うか。制服と水着な。ポイントは足である。どちらも惜しめなく太ももがでてるところが最高だ。この太ももに膝枕されたい。あざとく上目使いなのも最高だ。


「缶バッチかー。これ外れると無駄にお金を消費することになるんだよなぁー」


「それなら私が半分買いましょうか?それなら当たる確率も上がりますよ」


「いいのか?ならそうするか。後はアクエリル盤を買って、キーホルダーとクリアファイルも買うか」


結構使っちゃうな。まぁアニメイト来たら財布が緩くなっちゃうのは仕方ない。それだけ出来映えの優れたグッツが多いからな。他のアニメのはまた今度にするか。


「それじゃ私は缶バッチと八幡のクリアファイルとキーホルダーを買いましょう」


俺たちはほしい商品をそれぞれかごの中にいれると、お会計をしに行った。


「さすが秋葉すごい列だ」


列に並びながらそう思った。行列のできるラーメン店ぐらい並んでいる。千葉じゃほぼ並ばなかったしな。やっぱこれが秋葉がオタクの聖地だからこそだろう。


「アニメと言ったら秋葉っていうだけはありますね」


「いろんなアニメのモデルにもなっているからな。有名なものだと、ラブライブ!や千葉がモデルになっている俺の妹がこんなに可愛いわけがないとかだな」


マッカンもアニメによくでるから、マッカンだけの自販機があるくらいだしな。マッカンはオタクにも好まれている。まぁ理系が多いから頭を使う人が多いんだろう。糖分は頭を使った後に飲むと疲れが取れるしな。高校の自販機にももっといっぱい完備すべきだ。格好は授業で頭を使うんだからマッカンは大人気になるはずだ。マッカン大使の俺がいうんだから間違いない。まぁるんが美味しそうに飲むCMが始まるらしいから認知度は高まるだろう。


「千葉モデルのアニメって結構あるんですね」


「まぁな千葉は首都圏に近いからな」


後さっきからこっちをチラチラ見てくる男の視線が気になるんだが。特にるんの胸を見ている。そこまで大きくないと思うが。胸元が見える服装だからか。ストーカーしてこなきゃ良いが。一応巻くルートを使ってみるか。人混みに紛れれば分からないだろう。


「あ、順番が周ってきたみたいですよ」


俺たちはそれぞれ会計を済まし外に出た。やはりあの視線は感じる。人混みに入るか。俺はるんの手を握った。相変わらずすべすべする。怒気のこもった視線を感じた。恐らく俺を彼氏だと思ったんだろう。


だが人混みに気配を薄くしてるとるんも同じく気配を薄くした。そして周囲に溶け込み。視線はなくなった。るんも気配消せるんだな。アイドルだとばれないために身に付けたのか?


「それで次はどこに行きます?」


「アイドルショップだ。あそこでねるとるんのグッツを買う」


「目の前でグッツを買われるのは恥ずかしいですね。握手会の時もアイドルでいるのが大変なんですよ」


まさか、俺の変装がばれていたとは。前髪で顔を隠してるはずだったのにな。いかにもオタクみたいな感じで行ったんだが。周囲と変わらないはずだったんだけどなぁー。


「何でばれてるって顔をしてますね。雰囲気や声でバレバレですよ。私が薫先輩のことを見抜けないはずないじゃないですか」


「これからは変装やめるわ。それじゃアイドルショップに行くか」


俺たちは群衆から抜けて、アイドルショップに向かった。まさかあそこであいつに会うとは思ってもなかった。



















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