第3話 駆け込み寺の大騒動(その5)
控え室に戻った冬祐は、すっかり冷えた天津飯を一気に平らげるとソファで横になり、そのまま眠った。
定睦の話を聞く前との違いは“翠の治療が無事に終わったこと”を知っただけでしかないというのに、それだけで腹が減り、眠くなった。
冬祐にとって、翠の状態に対する不安感はそれだけ大きな精神的負荷だったのだろう。
あるいは、冬祐から空腹や睡眠を奪っていた理由のひとつに過ぎない“翠の件”の解決が、張り詰めていたすべての糸を切るきっかけになったのかもしれない。
とにかく、冬祐はひさしぶりに得た満腹感の中で眠りに落ちた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。