第363話 綺麗な花には毒がある

 今朝けさは、昨日の土砂降どしゃぶりがうそのようにれた。


 低気圧ていきあつが去ったから、頭痛も倦怠感ダルさも治った。


 キノコ汁を食べた後、たっぷりねむったからみんな元気いっぱい。


 れている日は、少しでも距離きょりかせいでおきたい。


 マダニ感染症かんせんしょうと秋の長雨ながあめで、かなり足止あしどめされてしまったからな。


 ぼくたちは再び、イチモツの集落しゅうらく目指めざして走り出した。


 雨で地面がドロドロになって、ぬかるんでいるから走りづらい。


 走っていると、どこかから花のにおいが風に乗って流れて来た。


 秋は花の季節きせつなのか、色とりどりの花があちこちでいている。


 花はハーブティーに出来るものが多いから、っておきたい。


 だけど今は、道草みちくさっている余裕よゆうはない。


 お日様ひさまが出ている間は、頑張がんばって走らないと。


 夜になったら、みんなで巣穴すあなって寝る。


 みんなが休んでいる間に、巣穴すあなの近くで花摘はなつみをしよう。

 

 見れば、とっても綺麗きれい青紫色あおむらさきの花が咲いていた。

 

 数匹のちょうちょが集まったみたいな、不思議ふしぎな形をしている。


 これは、なんていう名前の花?


 教えて、『走査そうさ


対象たいしょう:キンポウゲ科トリカブト属トリカブト』


薬効やっこう強心作用きょうしんさよう鎮痛作用ちんつうさよう皮膚温上昇作用ひふおんじょうしょうさよう末梢血管拡張作用まっしょうけっかんかくちょうさよう血液循環けつえきじゅんかん改善かいぜん、新型コロナウイルス感染症かんせんしょう


概要がいよう日本三大毒草にほんさんだいどくそうのひとつ。有毒成分ゆうどくせいぶんのアコニチンは即効性そっこうせいがあり、経口後食べると、わずか数十秒で死亡することもある。全草ぜんそう、特に致死性ちしせいの高い猛毒もうどくを持つ。さわっただけでも、中毒ちゅうどくいたることがある』


 うわぁっ! これがうわさに聞く、有名なトリカブトかっ!


 とっても綺麗きれいな花なのに、さわることも出来ないなんて。


 えっと、じゃあ、こっちの花火みたいな赤い花は?


対象たいしょう:キジカクシ目ヒガンバナ科ヒガンバナ』


薬効やっこう肋膜炎きょうまくえん腹膜炎ふくまくえん腎臓病かんぞうびょう、むくみ、アルツハイマー』

  

概要がいよう有毒成分ゆうどくせいぶんのアルカロイドをふくむ。経口摂取する食べると、流涎よだれや吐き気、腹痛ふくつう下痢げり中枢神経ちゅうすうしんけい麻痺まひ、最悪の場合、死にいたる』


 こっちも、毒草どくそうだったっ!


 なんでこの辺は、こんなに毒草どくそうばっかり生えているのかな?


 それとも、秋の花は毒草どくそうが多いのか?


 こうして見ると、毒は使い方次第しだいで薬にもなるんだな。


 でもぼくは、毒が怖いから絶対使わないけどね。


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彼岸花ヒガンバナとは?】


 秋の彼岸ひがん(9月頃)に花火のような花がくことが、名前の由来ゆらい


 別名べつめいがめちゃくちゃ多くて、1000種類以上あると言われている。


 曼珠沙華まんじゅしゃげ葬式花そうしきばな墓花はかばな死人花しびとばな地獄花じごくばな幽霊花ゆうれいばな火事花かじばな蛇花へびのはな剃刀花かみそりばな狐花きつねばな、捨て子花ごばな灯籠花とうろうばなSpiderスパイダー lilyリリーLycorisリコリス radiataラジアータなど。


 有毒植物ゆうどくしょくぶつなので、不吉ふきつな名前が多い。

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