君等強いからとりま作戦は頑張るで♪ 〜超クソ雑魚で居ても居なくても変わらないようなクラスメイトFくらいの立ち位置の僕が学校最強チームのリーダーになるまで〜
決勝戦、前夜(←なんか、もう……何もしなくてもここまで来れちゃった
決勝戦、前夜(←なんか、もう……何もしなくてもここまで来れちゃった
明日は決勝戦だ。え、まだ第一試合しか突破してなかったろ、って? アハハ、じゃあ最初と全く同じでカケルと柊樹さんのワンパターン殺戮をいちいち見たいんだ? なら第一試合をもう数周してきてね♪
あ、ちなみに気になった人もいるかもしれないけど、Aブロックのもう一方のチームはどうなったのか……あの後もう一戦行われて決まったらしい。
僕らは特訓してたから学校に行ってなくてね。一応録画してあったから確認したけど、忘れた。どーせ当たっても勝てるからね♪
「カケル〜、緊張してるぅ?」
僕は今カケルと柊樹さんと通話中。最近はグループで通話できるから実際に会って話してるみたい。
「するわけないだろ、俺らだぜ?」
「そうじゃのう。負けるとしたら……」
柊樹さんが何か言ってるが最後だけ聞き取れない。珍しくゴニョゴニョ言ってるのだ……んー、負けるとしたら、か。誰のことだろう。
「でもアイツは落ちたんだろ?」
おっと、カケルは知っているようだ。知り合いなのかな。だとしたら同じ中学校の人、とか? むむむ、僕を置いてけぼりにしないでほしいなぁ……
「あぁ、
「俺と小学からの付き合いでよ〜。何かと小言がうるせぇ奴……」
心無しか、カケルの声に覇気がなくなった気がする。多分、面倒見が良くて生徒会役員とかやってそうな人なんだろうなぁ。カケルは真面目な人が嫌いだからね〜♪
「ナルも会ったことあるぞ」
「え?」
カケルに言われて思い出そうとしてみるが全く覚えてない。名前からして女の人なんだろうけど……柊樹さん以外に知り合いの女子なんて冗談抜きでいないよ? 自分で言ったんだけど、傷ついちゃったなぁ……!
「ほら、俺をチームに誘いに教室に来た時……オドオドしてたお前に声掛けた奴いたろ?」
あー! カケルに言われて何となく思い出した。あの僕の対応してくれた女の子か。あんまり意識して見てなかったけど、頭良さそうだったよね♪
「魔法に関する知識量には眼を見張るものがあるぞ」
柊樹さんも大絶賛。いや柊樹さんがここまで褒めるなんて凄いことだよ。僕が腹筋五十回くらいやった時も「お疲れ様じゃな」としか言ってくれなかった。
「いや伊織が労うことの方が──」
「萌葱、貴様分かっておるな?」
「へいへい、すみませんねぇ」
なんかよく分かんないけど、カケルと柊樹さんが盛り上がってる。仲が良いね♪
「「仲良くない」」
息ぴったりだね〜。やっぱり仲良いじゃん。
「そーいえば次の対戦相手は誰なんだ?」
カケルが思い出したように言う。カケルは誰が相手でも斬り捨てるだけのはずなのに何故か毎回聞いてくるんだよね。
「それはナナの事が気にな──」
「黙れ」
スマホ越しにカケルの殺意が届いた気がする。まぁ言われた柊樹さんは笑ってるけど……あぁ、カケルのイライラが溜ってくよぉ。もう、いつも仲介するのは僕なんだから。
「はいはい。それで、対戦相手だっけ?」
「あぁ」
僕は対戦相手の情報を一応カケルたちに伝える。実はなんとあの仲良し三人組のことだ。え、誰かって? 課外授業の時に教室にいた、よくハモる奴らのことだよ〜。
といっても僕の見立てでは今までとあまり変わらないくらい強さだったから問題ないと思う。
「ふむ、ならば妾らの優勝は約束されたようなものじゃな」
「うん。でも油断は禁物だよ〜」
まぁ、僕らが負けることはほぼ無いだろうけどね。主に二人が強すぎるのが原因……
「んじゃあ、もう良い時間だし寝るわ」
カケルがそう切り出した頃には既に日付が変わっていた。ホントだ、早く寝ないと寝坊したらいけないもんね。
「それじゃあ、二人ともまた明日〜」
「おう」 「うむ」
そう言って、電話を切り僕は布団に入った。よし明日は絶対に勝つぞ〜!
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