卒業旅行ハーレム

milly@酒

第1話 卒業旅行のメンバー

私、高遠芽衣たかとうめいは、見た目も性格も普通の高校生だ。

卒業旅行中、私が夜にメンバーのだれかから襲われる事からはじまる。


卒業旅行、4人全員がくじ引きで決まった。

旅行は秋。

玉川凛たまかわりんは美人だが、高圧的な性格だ。媚びる事はまずしない。

鈴木柚奈すずきゆなは、男女問わずにモテてクラスの人気者。優しい性格。

吉田薫よしだかおるは、大人しい性格。


私が苦手なのは、玉川凛だ。凄く苦手だ。

あの高圧的な性格。親の顔を見てやりたい。


卒業旅行の日程はこうだ。はじめは長崎で原爆の話聞き、ハウステンボスを堪能して、熊本城を見てまわった。


このメンバーだから、キャーキャーワイワイする事はなかった。

ただ、結菜はメンバーの集合写真を撮ったり、盛り上げようとしていた。


凛だけは静かだった。ぼうっとしている感じだった。珍しい。鈴木結菜を見ているようだった。好きなのかな?

その時、私は気づかなかった。凛は私の事を熱い眼差しで見ていたことを。


一泊目は長崎で宿に泊まる事になった。


旅館についてからは、温泉、夕食、そして枕投げ…、といきたいところだが、あのグループでそんな事はなかった。


私と結奈、吉田薫の3人で別の部屋へ行き、枕投げを楽しんだ。

結菜が凛を誘ったが、断ったらしい。


さて、就寝時間だ。

部屋を出て、元の部屋に戻った


入ると、和風姿の凛が、外を横にして椅子に座っている。彼女は窓の外を見ている。不覚にも、格好良いとか美しいと思ってしまった。

普段は少しでも掃除でアラが出ると、やいのやいの言ってくるくせに。こういうときに美を出すのは反則だ。


「悪かったわね、そういう気分じゃなかったのよ」


珍しい、謝った。凛が珍しく謝った。

どういう事?

どういう風の吹き回し?


私と凛以外の二人は布団に入った。


私は凛に連れられて、自販機の脇にあるベンチに座った。


「どうしたの、凛?」


「私はね…。」


私の手をゆっくりと優しく握った。


「ひゅうっ」


私は凛の手を振り払った。

声が出なかった。


「そ、そういうのはさ、同意のうえでやろうよ」


「嫌よね。やっぱり。今まで散々意地悪をしてきたものね」


私の記憶には…、くだらない事で威圧的になる凛、

憂う美しい凛。


「今まで、当たってきて悪かったわ」


私はぼうっとしていた。

(これは、DVを受けた後に優しくされたときのように)


「これからは意地悪はしない?」


「うー…ん、あなた次第かな」


私はゴクっと生唾を飲み込んだ。

もしかして、致すまで〜?


「ねえ高遠芽依、抱きしめても良い?」


「それは構わないけれども」


凛は私を後ろから抱きしめた。

大きな胸の感触に、私は恥ずかしくなった。


「キスしてもいい?」


「いや…、それは流石に…」


凛はクスッと笑いながら言った。


「身体によ。いい?」


凛の舌が首の周りを舐めあげる。


「うっ」


気持ち良くて声が出ない。


腕も舐め回す。


「はあ、はあ、はあ…」


「気持ちよさそうね。続きはまた今度ね」




私は凛にこんなにされるなんて初めてだ。

今までトイレ掃除くらいで、その他色々な事で罵倒され、彼女に対しては負の思い出しかなかった。

だから、もしかしてこれも私をからかったのではないか、そういう警戒心がある。





















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