事件発生

「二階のトイレが詰まったんだって」

「え、また? この前もそう言ってなかった?」

「そうなんだけど。ね、どうかな。私たちで原因調べてみない?」

「は?」

 私は驚いて美夏の顔を見つめた。

「何言ってるの?」

「だっておかしいじゃん。こんなに繰り返すなんて」

「でも、だからって私たちが調べる必要ある?」

「ある。大学生のうちにやれることやっておかないと後悔するもん」

「……」

 私は美夏のことばに苦笑した。美夏とは大学に入学してすぐ意気投合した。以来、彼女は私の親友だ。こんなにもわかりあえる友人というものがいたのか、と驚いてしまうほど、私たちは気が合う。

「わかった。美夏が飽きるまで付き合ってあげる」

「ありがとう!」


 

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