願わくは
しおとれもん
第1話ポーラスタースタッフ・須崎
願わくは花の下にて春死なん その如月の望月の頃
今は旧暦。釈迦の入滅日の翌日、亡くなった。
元武士、西行法師である。
「そうだったんですか、良く分かりました。」
須崎八代(すざきやしろ)の握るハンドルは行き先が決まっていた。
運転席と助手席から後部座席にまで縦割りに車内を分断したビニールシートで運転席の須崎八代の顔がビニールでぼやけ輪郭が判然としない大曽根は話しかけては居るが大空の雲に話し掛けているようで、砂を噛む様な手ごたえを頼り無く感じていた。
左右のフロントドアにはデイサービス(ポーラスター)の看板が、送迎車を走らせる度に世間に周知させていた。
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