第43話 孤独のすごろく

「もうCPUは邪魔ですね! ひとりでやることにします!!」


 コメント

 g_g:ヤツらは置いてきた

 g_to:この先の戦いには付いて来れないからな

 g_eye:確かに、すぐ排泄はいせつされるからな

 g_e_h:そうかもしれないけど、ひとりすごろくかwww


「さあ、ゆけ、大雲だいうん固金愚こきんぐ8世!!!」


 コメント

 g_g:がんばれ!

 g_to:がんばれよ、8世!

 g_eye:人間に戻れよ!

 g_e_h:排泄はいせつされるなよ!



 サイコロを振った。


 『1』が出た。


 画面に『こうして俺は排泄はいせつされた。 GAME OVER』と表示された。


「ぎゃああああああああああああああああああああああああっ!!!!!」


 コメント

 g_g:8世wwwww

 g_to:ヤツもこの戦いに付いて来れなかったかwwwwwwwwww

 g_eye:すぐ排泄はいせつされたwwwww

 g_e_h:早すぎwwwww


「なんでまた1が出るんだよぉぉぉぉぉっ!? クソッタレがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!!!!!!」


 コメント

 g_g:そうだなwww クソッタレだなwwwww

 g_to:確かに8世というクソが排泄はいせつされたなwwwwwwwwww

 g_eye:まさにクソッタレwwwww

 g_e_h:見事なジョークだwwwww


「ええっ!? そういうつもりで言ったんじゃないですよっ!?」


 コメント

 g_g:草

 g_to:草

 g_eye:草

 g_e_h:草



「では、もう一回いきますよ!! ゆけ、大雲だいうん固金愚こきんぐ9世!!!」


 サイコロを振った。


 『7』が出た。


 画面に『ラッキーマス』と書かれたウィンドウが表示された。


「ラッキーマス!? 何が起こるのでしょうか!?」


 コメント

 g_g:なんだ?

 g_to:何マスか進めるのか?

 g_eye:神殿のマスまで直行とかか?

 g_e_h:あり得そうだな



 何も起きないまま、ウィンドウが消えた。


「……えっ!? どういうこと!?」


 コメント

 g_eye:何か起きたのか?

 g_e_h:何も起きなかったよな?

 g_g:ま、まさか我々が気付いていないだけで、何か起こったのか!?

 g_to:な、なんだと!? そんなバカな!?


「ええっ!? これは何も起こっていないでしょう!?」


 コメント

 g_g:いや、起こったのかもしれんぞ!

 g_to:可能性がないとは言えない

 g_eye:ちょっとスタッフに聞いてみろ

 g_e_h:そうだな。そうしろ


「そうですね! ちょっとスタッフ、これはなんなの!?」


 『マッスルコンピューター・タブレット』に、ハイテーからのメッセージが届いた。


「おっ、来ましたね。ええと『そこはラッキーマスと出るだけのマス』だと!? なんでそんなのあるんだよ!?」


 コメント

 g_g:出るだけなのかよwww

 g_to:くだらねぇwww

 g_eye:草

 g_e_h:ぬか喜びさせるわなかよwww



 サイコロを振った。


 『4』が出た。


 神殿でステータスを得た。



 サイコロを振った。


 『2』が出た。


 画面に、全身が茶色い仙人のようなおじいさんが表示された。


「なんだこいつは!?」


 コメント

 g_to:まさかあの伝説のうん〇仙人か!?

 g_g:うん〇仙人wwwww

 g_eye:なんだそれはwwwww

 g_e_h:訳が分からんwwwww


「わしは伝説のうん〇仙人じゃ」


 茶色い仙人のようなおじいさんが、そう言った。

 ウィンドウにも、そう表示された。


 コメント

 g_to:当たった!!

 g_g:本当にうん〇仙人なのかよwwwww

 g_eye:見た目通りだなwwwww

 g_e_h:なんなんだ、こいつはwwwww


「お主は、この化け物と戦うつもりなのか?」


 ウィンドウに『はい』と『いいえ』が表示された。


「やっぱり口から出たら戦うことになるんでしょうかね?」


 コメント

 g_g:普通に考えればそうだろうな

 g_to:口から出た直後に、また食われるわけにはいかないだろ

 g_eye:そうだな

 g_e_h:ここは『はい』にしておけ


「そうですね」


 『はい』を選択した。


 その直後、ウィンドウに『サイコロを振ってください』と表示された。


「サイコロですか。今度はなんでしょうね?」


 コメント

 g_eye:何かを教えてもらえるのか?

 g_e_h:とりあえず、振ってみろよ


「そうですね。では、振ります」


 『6』が出た。


「そうか…… では、お主には、この魔法を教えてやろう」


 ウィンドウに『ヴェ・ンピィが使用できるようになった』と表示された。


「ヴェ・ンピィ!?」


 コメント

 g_to:ヴェ・ンピィwwwwwwwwwwwwwwwwwwww

 g_g:なんだそれは!?

 g_eye:ヴェ・ンピィ…… べんぴぃ……

 g_e_h:まさかそういうことなのか!?


「ヴェ・ンピィは排泄はいせつされるのを防ぐ魔法じゃ」


「な、なんだって!?」


 コメント

 g_g:なら、もう戻されても安心なのか!?

 g_to:ヴェ・ンピィすごい!!

 g_eye:最高の魔法じゃないか!!

 g_e_h:名前はアレだがなwww


「ただ、この魔法は一回使用すると、なぜか忘れてしまうのじゃ」


「ええ~、一回で忘れるの?」


 コメント

 g_g:そこは残念だな

 g_to:だが、役には立つじゃないか

 g_eye:ああ、一回は失敗しても大丈夫になるのだからな

 g_e_h:ありがたい魔法だ


「そうですね。ありがたくもらっておきましょう」


 コメント

 g_g:これで安心だな

 g_to:これは勝ったな

 g_eye:ああ、俺たちの勝利だ

 g_e_h:フラグを立てておこう


「ちょっと!? 不吉なことはやめてくださいよ!?」


 コメント

 g_g:草

 g_to:草

 g_eye:草

 g_e_h:草

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