第6話私たちの蝉、獲らないで!

ブルーのポリバケツを持ち上げひっくり返した! 

 ザッバーン! ナニが起こったのか、暫くしないと、分からなかった!

僕の横に立っているじいちゃんチラ見したら頭から足の先までずぶ濡れだった!

 顔は真っ赤な茹でダコみたいに頭のテッペンから白い湯気が出ていた!

「私達のセミを取らないでくださーイ!」片言の日本語で言われた。

「お前らセミに名前でも書いとんか!これは戦争やぞ!第三次世界対戦や!」

僕は本気で戦争が起こると信じてお父ちゃんとお母ちゃんに話をしたが・・・。

「ふうんそうなん。」と言って余り相手にしてくれなかった。

後日、小学校に登校途中、見た事の有るそばかすの金髪アメリカンが道向こうからやって来るではないか!3人くらい居た。

知らん振りしておこうと、真っ直ぐ前を向いて足早に通り過ぎようとした時、ソバカスの金髪少年が僕を降り向いて「セミを採らないでくださーい△※~○♯×。」

 全員セーターを着ていた。「もう秋やから採らんよ。」と言ったが一人で喋っていた。

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