私はアイドル
勝利だギューちゃん
第1話
「乗ってるかい?アリーナ」
私はアイドル。
今日も、大勢のファンの声援を浴びながら、舞台で歌い踊っている。
最近は、グループで活動している子たちが多いが、私はひとりで活動している。
その方が、私の性に合っている。
私は、客席を見渡す。
「よかった。今日も来てくれている」
私がまだ、何もなかったころから応援してくれている子がいる。
私と同い年くらいだろうか?
客席に彼の姿を見ると、安心する。
名前は、知らない。
でも、最初の頃から、私の事を熱心に応援してくれている。
最近は、大人になったのか、ひっそりと応援してくれているようだ。
でも、それでも私は嬉しかった。
一度は、会ってお礼を言いたいと思っている。
「ふぅ」
「まやちゃん、お疲れ」
「お疲れ」
スタッフから声をかけられる。
さすがにこれだけ歌い踊ると、体力を使うな・・・
それでも笑顔でいないといけない。
アイドルがこんなに大変だとは、思わなかった。
明日は久しぶりのオフだ。
のんびりと過ごそう。
普通の女の子として過ごすんだ。
翌日、私は変装して街へ出た。
しばらく街を歩いていると、私は財布を落としたのに気が付いた。
「あれ?どうしよう」
困った私は、交番へと駆け寄った。
「あのう、財布落としたんですが・・・」
交番へと駆け寄ると、どこかで見たような男の子がいた。
あれ?この子は・・・
間違いない。
彼だ。
「これですか?」
お巡りさんが財布を差し出してくる」
「そう、これです」
「こちらの方が届けてくれました」
お巡りさんは、彼を指す。
「あ・・・ありがございます」
彼は立ち上がり、絵祝をして去って行った。
次のライブにも彼の姿はあった。
少しだけ、距離が近くなった気がした。
私はアイドル 勝利だギューちゃん @tetsumusuhaarisu
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