第6話結末「第1章最終話」

っ……

目の前に広がる光景

血を流し倒れる瑠月……

僕はなんのために近くに居たのだろうか……僕を助けるために無理をする彼女を助けたくて近くにできるだけ居ようと思ったのに……なのになんだ?守れて……ないじゃないか

ふつふつと怒りが湧いてくる。俺を頼ってくれなかった瑠月に……その瑠月を刺したボスに

「あっなんだお前か」

プツンと音がするように俺の中の何かが切れた。

「許さない!お前だけは……するさない」

「お前だけは……お前だけは絶対に!」

「何が出来る?お前ごときに……ろくに守れないやつに」

ボスは確かに仲間だ……だけど今は……違う

「やってしまえ……雪」

小さい頃捨てられた原因にもなった、今大切な相棒に話しかける。ボスはそのものに見覚えがあるように震えだす

「おっお前まさか」

僕は髪を下ろし前髪をかきあげながらボスにこう言った

「さっさと死ね」

確かに俺は弱い。けどそれは隠していたからだ。隠さなければ普通に強い。しかしこの力を使えば恐れられてしまうトラウマがあった。けど嫌われてもいい。彼女が繋いでくれた……仲間の命に比べれば楽だ。俺は雪にボスを殺すように命令したあと、倒れている瑠月の元へ行った。


*瑠月*

3回近くを刺され、能力を使い解放までしている身体にはきつく……立っていることがままならない時に足音が遠くから聞こえてきた。

上限解放……ある一定のものが何かと引き換えに出来ること。私の場合視力や聴覚に影響が出る……ゆっくり休めば回復はするが基本的には使わない。しかしどうしても使いたいと思ってしまった……どんなことをされても……樹葉は……るりは大切な仲間だから……

意識が朦朧としてきて倒れる寸前……大切な風の姿があった。どこか懐かしさを感じる少年からは強い意志が感じる……きっと……風なら気づいてくれると思っていた。良かった……

そこで私の意識は暗闇へと落ち始めた。深くく……暗い……場所へと

「許さない!お前だけは…………さない」

声が……聞こえる……風……

………………

…………

……

「な……瑠……月……樹…葉」

「起きて……起きてくれ」

…………

起きたいよ……私も……でも起きれない

……お姉ちゃん。私の分も生きて

っ……花……ありがとう


*風*


「瑠月!樹葉!瑠莉起きて……起きてくれお願いだ!」

頼む……起きてくれよ……

ポロポロと涙が落ちていく。

樹葉とるりは気絶してるだけで致命傷的な傷はない。きっと……瑠月が上限解放までして助けたのだろう。瑠月は仲間を大切にする子だ。

だからといって、自分を粗末にして言い訳ではない。

「なんで……頼ってくれないんだよ……俺だって瑠月を助けたいのに……」

「ごめん……ね」

消え入りそうな……今にも死んでしまいそうなそんな小さな声がした。

「瑠月!」

「……もしもみんな生きていたら……もう一度最初から……チームを組んで活動したい」

「あぁ」

「教会で……風が探偵……私が……」

っ……大丈夫……瑠月なら大丈夫

「いいんじゃないか?俺は信じてるだから……今は……休め」

「ありがとう……」



この一連の事件は犯人死亡という形で終わった。この事件は大きな爪痕を残した。死者を出して

そして僕たちはお墓まえりを終わらせたあと……あの場所へ行く。

「あっ……おかえりみんな」

「ただいま」

みんなでやり直したい。それはボスを含めてだった。しかしボスの遺体は消えてしまっていた。しかし雪を使ったのだ生きているわけが無いということで、犯人死亡、形だけのお墓を建てたのだ。そして僕たちはここで新たなスタートを着る。この場所で

「よし始めようか」

「あぁ」


彼女の妹 花の死の真相を明かすために

姉とその仲間はその街で動き出す……

「次回へ続く」 第1章 終わり


第1章を読んで下さりありがとうございます

第2章では今回以上の良い作品になるよう試行錯誤しながら作成していくので楽しみにしてください!

ありがとうごさいました!

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