第11話 あーあ、

どうしてみんな、私のことを見放すのか。


嫌うのか。


殺そうとするのか。


アイドルごときがって言うのか。


配信者魂消えろだとか、


普通に死んでほしいだとか、


夢を語っててキモいだとか、


ユメが脱退したから気楽だねだとか、


リアよりユメのほうがクズだったねだとか、


ユメとリアは大学を行かないまでして、

活動を続けたいというそんな理由で続けたその心が羨ましかった。


心が綺麗な人がいると落ち着く理由がとてもよく分かった。


だから、手放したくなかった。


絶好のチャンスを見逃すわけにはいかなくて、

辛さを分かち合ってくれてうれしかったあの日を、ずっと忘れたくなかった。


だから私は永遠に懸ける。

活動というものがいつしか溶けてなくなっても、

なにかという形で続ける気だった。


そんなはずなのに、

ユメとリアの脱退が決まって、



急速に人気が下がったのが辛かった。

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