第5話 先越されて、
「あ、ユメじゃん」
「夜莉……」
「僕が脱退してからずっと会ってないね」
「大手グループ行かせていただきましたよ」
「先越しちゃってごめんね~笑」
夜莉はWHITEの元メンバー。
あっちのほうがWHITEよりも伸びている。
夜莉は私にとって非常に苦手なタイプだった。
可愛い子ぶってて気持ち悪くて、
自分も同じことをしてきたことと同じなのに、
見るたび吐き気がするようになっていた。
「所詮メンバーなんて生き別れの兄弟みたいな状態だもんね~」
「自分のグループから抜けたメンバーが有名人になっちゃってごめん笑」
「申し訳ないわ~笑」
「そっちファンミーティングやるんでしょ?」
「こっちは1ヶ月に一度はイベントあるからさ」
「忙しいんだよね」
「配信とかやる暇ないんだわ」
「うるさいな」
「関係ないこと言わなくていいじゃん」
「意地張らなくていいから〜」
「”所詮アイドルグループ”ってこんなもん」
「アイドルグループじゃないってば……」
「いつまでそれ言い続けてんの?」
「配信者やめろって」
「ぶっちゃけこっちのほうが稼げる」
「こっち来れば?」
「……」
「逃げんな、!」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます