声の丹光

紫に広がる彼方の声の丹光のなかで 自己という意識が透明化されるとき

合格と失格の間に広がる社交不安は 波間に白が消えていく


顔認証と売笑の声-生存をめぐる闘争


「思い煩いながらやるんだよ」


誰も人間扱いしてくれなかった あまりにも親密な星辰と結んだ

毎日少しずつ白線を引き始めた 少しずつ曲げながら-どこへ向かうともなく


やがて理論的自然概念と実践的自由概念の批判も

共にその吟味の饗宴に与れるようになった

それは菩提樹の下で繰り返し繰り返し降魔するaestheticであった


流すように捨てていく 出会われる 流す 出会われる 二人


澄み切った水鏡には 湖底も見えない那由他の透明があるばかりで

底が抜けていることにおいてのみ底を探すreflectionの光は

無音のガンダルヴァの透過に散開していた

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