第49話 大陸


 エマの加入が決まったので朝が早くなってしまった。

「みんな元気ぃー!」

「ねみぃ」

「………」

「おは」

 時差のおかげで早く起きて少しでも時間を合わせる事になったわけだ。

「はい、みんなおきるよー!グッモーニン!」

「オッケー………」

「起きろー!」

「うわぁ」

「起きたよ」

「よろしい!それじゃあリーダー!今日はどこまで行くの?」

「ん?200までだけど?」

「わぉ、ほんとに?」

「起きろよ」

「いてっ!」

 冬夜の足を蹴って起こす。

 千夏はとりあえず起きてはいるな。

「んじゃいくぞ」

「レッツゴー」

 170階層で休憩をとって200階層まで行くとみんな流石に起きている。

「エマに見せとけば?」

「なにを?」

「いつもの一発ですよ」

「あぁ、いいけど」

 扉を開けるとリッチだった。

「『ディストラクション』」

 リッチが消滅すると、エマはびっくりしすぎて座ってしまった。

「凄いですね」

「あれがいつものやつ」

「はぁ、強すぎます」

 エマはまだ信じられないような顔をしてるが本当のことだ。

星11の双剣がドロップで宝箱のオーブはまたしても氷魔法だった。


「エマがマジックバック売ってるとこ知ってるって!」

「ならそこに行こうか」

 ポイント登録して転移陣で外に出る。

「エマ、一緒に行こう!」

「ゴー!」

「仕方ないから付き合うか」

「そうですね」


 そこは大通りのど真ん中にあるでかい商店だった。

「申し訳ありません、ドレスコードが必要ですので」

 俺と冬夜は見た目装備を外した。

「まことに申し訳ありません」


「キラキラ勇者が」

「厨二魔王に言われたくないですよ」

「「クックック」」

 と二人の後を追い店を見回す。レベル10武器防具ばっかりだな。


 2階にあがり、バッグ売り場に行く。

「好きなの選ぶよ?」

「どうぞ」

「私も?」

「どうせなら二人とも買っとけよ」

「やった」

 俺達はそこら辺を見ながらゆっくりとまっているが、長すぎる。だが、我慢だ。

 冬夜も飽きて魔道具を見始めた。

「なんかいいのあったか?」

「ん?ないですよ。暇つぶしです」

 見に行くと同じようなバックで悩んでいた。

「ねぇ、どっちがいいと思う?」

「両方買えば?」

「一個でいいの!」

「さいですか」

 悩んだ挙句、違うものを買うと言うね。

「さっきのとちがうじゃねーか!」

「うっさい!」

「喧嘩ダメだよー」

「喧嘩じゃないですよー」

 喧嘩だと思って止めるエマに優しく喧嘩じゃないと伝える冬夜。

 

「じゃあ、また明日!」

「じゃあなぁー!」

「がんばれよー!」

 エマは家に戻って行った。


 これならアイテムボックスはとうぶん大丈夫だろ。千夏は買ったバックに色々入れている。主に食べ物。


「あ、あれ食べようよ!」

「ケバブじゃねぇかよ!」

「あー、食べますか!」

 冬夜も食べたいみたいだ。

 

「あ、うまっ!」

「ほんとだな!」

「美味いですね」

 

 そのあとも買い食いツアーは続いた。


 家に帰ると、

「あー、食ったぁ」

「もう食べれませんよ」

「えー?夜ご飯は?」

「「まだ食うのかよ」」

 千夏の胃袋はフードファイターだな。


 にしてもエマがくるなら部屋が全部埋まるな。

 最初は広かったのに狭くなったなぁ。

「今のうちにガチャやっときましょうよ」

「だな!」

「私もやっとかないと」


 俺達はガチャをやった後死ぬ様に眠るのであった。


「グッドモーニング」

「おはよ」

「………」

「おは」

 この時間に起きるのは辛いけど昨日よりはマシな気がする。

「起きろ冬夜」

「うっす」

 今日はなにしようか?と言うかそろそろ王国に戻らないとな。戻る?

「どうするかな?」

「なにがですか?」

「いや、王国に戻るか先に進んでみるか?」

「あぁ、どうせなら回ってみたくもありますね」

「じゃあまわってみようよ!」

「いいね!ギルドに地図見に行こう」


 ギルドまで行くといろんなひとがいた。

 着ぐるみから世紀末まで様々だ。

 二階に行って地図を見せてもらうと一つの大陸しかなかった。まるでパンゲアだな。

 いまはどっちかというと中心から右寄りだから、そのまま突っ切って海に面したところに行くのもありだな。


「一応国で区切ってあるのでその通りに行ってみますか?」

「そうだな。ここがガネシー帝国で元いた場所がウィズ王国か、じゃあ、このウェザイア王国にでも行くか。そこから時計回りか反時計回りで行けばいいだろ?」

「ですね」

「賛成!」

「オッケー」

 一応ここで地図を買うことはできないが写すことはできるらしいので写メを撮る。

「んじゃ。明日から行くとして今日は休みにしようか」

「らじゃ!」

「いいですよ」

「オッケー」

 

 俺達はそれぞれ家に戻るっていっても3人は一緒だけどな。

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