エピローグ

 チェザリーニの乱が終結したベルクラントは、教皇アリス・クロムウェル五世指導の下、災害とクーデターで荒廃した都市の復興に務めた。



 離宮・謁見の間――



「ふらっど・ゆーの・ふぉーかすへんきょうはくを、せいきしににんめいする――」



 教皇アリスから聖騎士に叙されるフラッド。



「謹んで、拝命いたします」



 本当は聖人認定が決まりかけていたが、フラッドの断固として辞退し、妥協点として聖騎士に叙されることとなった。


 そうしてここにドラクマ王国貴族、聖騎士フラッド・ユーノ・フォーカス辺境伯が誕生した。


 公称は、パラディンフォーカスもしくはパラディンフラッドである。




 ベルクラント・郊外――



「また出世してしまったー!!」


「おめでとうございます」


【主が聖騎士は笑ってしまうな】


「流石は殿!」


 三人と一匹は馬車に乗ってドラクマへの帰路に着いていた。


「で、これからどうするんです? やり直しますか?」


「するかー!!」


 フラッドは馬車の窓から身を乗り出して叫んだ



「俺はやり直さない!! 反省しない!! 反省しないんだーーーーーー!!!!」



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