花は犬派に刺される覚悟
花は哲学しますよ。
人類の永遠のテーマにして最大の問題。
太古の昔より脈々と続く争い。
誰もが避けては通れない難関。
世界線が曖昧になった現代。
群雄割拠する勢力。
そう、それは
「猫派か犬派か」
互いに認め合いながらも、
犬が先か、猫が先か、人が先か。
しかし、花は
「猫である!」と
おーるふぉーきゃっとなのである。
花の知り合いの、母という生き物の住まう箱には犬ころと猫ころたちが暮らしておりますよ。
犬ころは花の専門外。
猫たんが花の担当なのですよ。
この犬ころったら、猫たちが赤ちゃんの頃に
多分、初めて見たからおもちゃに見えたんでしょうね。
理由には納得出来よう。
しかし、許さんぞ犬ころ。
という訳で花は犬ころに言ったのです
「花、おまえきらーい」
花は断るごとに「花はおまえ嫌いだからね」だったり「花はおまえの担当じゃないから」と言い聞かせているのですよ。
しかしこの犬ころ。
犬ころじゃ何なのでサム太郎(仮)としますかね。
控えめに言って花の事を溺愛しているのですよ。
飼い主が太鼓判を押すほどに。
サム太郎は花の来訪を玄関で待ちます(猫も)
サム太郎は花のおトイレ中はドアの外で待機(猫も)
サム太郎は花のお風呂を脱衣所で待ちます(猫も)
サム太郎は花を玄関までお見送りに来ます(猫も)
はー、もう愛が…ツライ。
花はサム太郎の愛に応えてあげれないのです。
だってくちゃいんですもの。
それは冗談ですがね。
ここで現場のサム太郎さんと繋がってます
花さんのどこがそんなにお好きなんですか?
「そうですね。花さんはピーマンをくれますね。あとしいたけもくれますよ。他には〜白米なんかもたまにくれて、とても優しい方ですね」
花さんはサム太郎さんの事を嫌いとおっしゃりますが、それについてはいかがですか?
「まぁ愛情の裏返しでしょうね。とても不器用な方なので。嫌よ嫌よもなんとやら、ですかね。私は全然気にしていませんよ。芯ではちゃんと通じ合っていますからね」
では花さんと猫助さんの熱愛についてどうお考えですか?
「まぁ甘えたがりの猫助さんに花さんが付き合ってあげてるのかな?という印象ですね。見てて微笑ましく思っていますよ。だって最終的に散歩に連れて行ってもらえるのは僕だけですからね。まぁなんというか、余裕?みたいな」
では最後の質問よろしいですか?
花さんはサム太郎さんを撫でた後は必ず手を洗いますが、猫助さんの時は洗いません。これについてはどうお考えですか?
「……ん?ちょっと何言ってるか良く分かんないですね。僕、ほら、犬ですから」
現場からは以上になりまーす。
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