【これまでのあらすじと登場人物】

 氷と雪と冬の国エルムト。

 月の巫女シグ・ルーナに守られしこの国の人々は月を愛し、月の女神マーニの加護を受けた巫女を愛している。月の巫女シグ・ルーナを守護するのは、嵐の獣ベルセルクル戦乙女ワルキューレたち。



 戦乙女ワルキューレに憧れる少女アストリッドは、言いつけを破って吹雪の中へと飛び出し、風と雪の精が舞う雪原にて少年ロキを見つける。



 その一年後、十四歳になったアストリッドは戦乙女ワルキューレに選ばれる。アストリッドに救われた少年ロキは十二歳となり、医者の助手を務めていた。



 まもなくはじまる冬至の祭りユール

 アストリッドはロキへの思いを彼へと伝えようとするも、月の巫女シグ・ルーナ暗殺未遂事件が起きる。

 

 月の巫女シグ・ルーナを狙うのは出っ歯の栗鼠ラタトスクという暗殺組織の集団。ロキは組織の人間であり、エルムトから消えてしまう。


 戦乙女ワルキューレの仲間たちを失ったアストリッドは、

出っ歯の栗鼠ラタトスクから月の巫女シグ・ルーナを守ることを決意。ロキとは敵対する関係となる。


 そして、三年後。


 十七歳になったアストリッドは戦乙女ワルキューレを率いる隊長となり、副隊長のヘルガとともに強い戦乙女ワルキューレを作り上げた。


 しかし、エルムトは長いあいだ氷と雪に閉ざされていた。

 凍てつく寒さと飢えに苦しむエルムトの人々に手を貸してくれたのが、遠く離れた異国の地ケルムト。エルムトの同盟国でもある砂と岩と夏の国は、エルムトに惜しみない支援を送ってくれたのだった。


 アストリッドは太陽の巫女ベナ・ソアレに会うために、レムとヘルガとともにケルムトに向かう。


 長い旅路を経てケルムトに着いたアストリッドは、太陽の巫女ベナ・ソアレの熱烈な歓迎を受けたのち、異国のこの地でロキと再会する。





*登場人物*



アストリッド……本作のヒロイン。三歳の時に父親を亡くし、養父のイヴァンに育てられる。十三歳の吹雪の日にロキを見つける。十四歳でワルキューレとなる。



ロキ……本作のヒーロー。アストリッドに助けてもらった時は十一歳。一年後の十二歳では、医者のレムの助手を務めている。名前と年齢以外の記憶をなくしている。



レム……白兎のレム。医者は表の姿で裏の姿は軍神。

イヴァン……アストリッドの養父。ヘーニル。元軍神。



シグ・ルーナ……十二歳で月の巫女となり、エルムトの人々を守っている。本名はエリサ。

ユハ……月の巫女の眷属。嵐の獣。夜間は銀色の狼の姿。



ヘルガ……ワルキューレ。アストリッドよりも二歳年上の十六歳。

リリヤ……ワルキューレ。レムの助手になる。



ユスティーナ……本土から来た使者。



《二章以降の登場人物》


ヴェルネリ……組織の人間。ロキと組む。

メルヴィ……組織に売られた孤児の少女。



ベナ・ソアレ……太陽の巫女。蛇姫の異名を持つ。本名はクロエ。

セサル……太陽の巫女の眷属。嵐の獣。昼間は孔雀の姿。



《用語》


月の女神……マーニ。

月の巫女……シグ・ルーナ。


戦乙女……ワルキューレ。

嵐の獣……ベルセルクル。

番人……ヘーニル。

軍神……テュール。


太陽の女神……ソール。

太陽の巫女……ベナ・ソアレ。


出っ歯の栗鼠……ラタトスク。組織の名前。



氷と雪と冬の国……エルムト。

砂と岩と夏の国……ケルムト。


輝ける月の宮殿……グリトニル。

黄金の宮殿……グラズヘイム。

本土……イサヴェル。


黄泉の国……ヘルヘイム。


夏至の祭り……ユハンヌス。

冬至の祭り……ユール。

極夜……カーモス。






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