カオス学園っ!
時雨 結
第1話 いざ、学園へ
20××年______
「大きい............」
赤茶色の門をくぐると、悠々とそびえ立つこの学園。その脇にはこの学園の専属寮。建物の正面には、私の胸元と同じト音記号があしらわれた校章が刻まれている。どうやら私は来るのが遅かったらしい。多くの新入生がひしめき合っていた。
「たぬぅ!同じクラスだね!」
「組長、くっつかないで...」
黄色ボブの女の子が、グレーショートの女の子に抱きついている。私の手にも握られているスクールバッグには、それぞれ“サングラス”、“パンダ”のストラップがついていた。
(私もクラス、確認しなきゃ...)
不安に重い足取りを感じながら、クラス発表の掲示を見に行く。
「カオス学園新入学生徒、1年1組...暇人、りめあ、“時雨”」
(名前、あった!)
クラスは合計36人。今年の入学生は若干女子の方が多いから、その関係でクラスでも女子の割合が多いことが聞かされている。このカオス学園は、大学校と同じ制度、『単位制』を取っているのが特徴。普段の授業とプラスして、いくつか追加で単位を取ることができる。1学年、クラスは3クラス。学園寮を使用する生徒は全員1組だ。
(いい生活になるといいな、)
スクールバッグをもう一度かけ直し、これからの生活が始まるであろう校舎に足を踏み出した。
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