奏でよ我が旋律

この旋律に乗せて歌いたい 響き渡る世界は光と影

そして心行くまで声を上げよう 奏でる足跡が微笑むまで


思いも寄らぬ不思議な重力が鮮やかに意識を包み込んで

八十八の扉を開いたら導くさよならはどこかへ消えた


いつも何かが弾け飛んで行く

そして嘘が未来を諦めたよ

だけど薬のように音符たちが

こっちにおいでと笑いながら傷を抉る


ちょっと狂っただけさと血の跡を引いて

気味が悪いぐらいに指を踊らせ

時を忘れてふと気付けば何もない

光が消えて生まれたのは愛のメロディ


この旋律に乗せて歌いたい 響き渡る世界は光と影

そして心行くまで声を上げよう 奏でる足跡が微笑むまで


いつか明日を掴み取れるように

やがて過去の全てを祝えるように

だから病気になりそうな頭は

あっちに置いてこれからの日々を考えよう


目まぐるしく移ろい行く毎日の中に流れる一つの苦悩

何もかもが歪んで映る我が身に十二月の裁きが揺らめいた


一番自分らしい自分は、泣いてる子供の僕

無邪気に遊びながら、そっと蝶の翅を毟り取った

運命とか宿命とか使命とか、もうどうだっていい

今はただ、真っ白な楽譜に人生をやり直すだけさ


ちょっと狂っただけさと血の跡を引いて

気味が悪いぐらいに指を踊らせ

時を忘れてふと気づけば何もない

闇が消えて生まれたのは死のメロディ


あらゆる感情がカーニヴァルのように色とりどりの今を紡ぎ出す

ピアノの音が傷を深くするなら答えはたった一つのこの舞台

あの空は遠くどこまでも遠く向こうの楽しみを飲み込むだろう

もしも安らぎが宿る時があれば殺意は優しさに変えてみせる


音楽が道標になった頃から音楽は合わせ鏡だった

切なさの謎々はまだ解けていないけれど この歌を君に捧ぐ


この旋律に乗せて歌いたい 響き渡る世界は光と影

そして心行くまで声を上げよう 奏でる足跡が微笑むまで

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