第17話 白銀美桜10
美羽と一夏がなんか運動を始める。
美羽は棒を持って、一夏は空手の型とかをやっている。
「どうしたの?」
「だって、この世界、剣と魔法の世界だったりするじゃん」
一夏は笑う。
そう、街を歩いている人は武装してたり、杖をもってたりする。
「だから襲われたとき、自分たちで守らないといけないよね」
美羽も答えてくれる。
「今のところ、武道とかやってたのこの2人だけじゃん。
佐那は戦えそうだけど、ダンスだけしかやってないし。
美桜と詩織は論外じゃん」
一夏は突き刺さるようなことを言う。
そう、この子は悪気とかないんだ。
それに彼女たちの言う通り、一夏は空手チャンピオンだし、美羽は時代劇とか出るために剣道を習ってたらしい。
「なんか、身体が軽いよ」
「うん、ほんとうに」
二人とも何か感じたみたい。
まず、一夏はいろいろと動き始める。
その動き、人間の動きじゃない。
まるで瞬間移動しているような速さ。
目ではおうことができない。
それから、美羽が上段から棒を振り下ろしただけで、地面に直線状の跡が付く。
なんか、すごい攻撃をしているみたいだ。
「なんか、わたしと一夏の能力ってこれみたいね」
「そう。これなら、多少危ないのきても大丈夫だ」
一夏と美羽も能力に目覚めたみたい。
「それなら、わたしも。
炎の舞い」
佐那が踊り始める。
その踊りの途中から、佐那の手足が炎をまとい始める。
佐那が腕を振ると、そこから炎の球が撃ちだされる。
「なんか、さっきやってたらできた。
これでわたしも戦えるよ」
佐那も能力を覚醒させる。
詩織はクリエイトの能力を覚醒させているし。
残ったのはわたしだけ。
「まあ、美桜には歌があるし」
「うんうん、美羽の歌は異能レベルだよ」
みんな慰めてくれる。
わたしはまた集中して魔法をイメージする。
でも、わたしの前にはなにも起こらないであった。
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