山法師

天に向けかいなのばして山法師

白きむくなる汚れなき色


 花を見たら歌を詠むの一首。


 かいな=腕

 むく=無垢


 なんの技巧も込めず、ただただ情景を詠んだ筈なのに、そこはかとなく恋心を読み込むのは、恋歌が好きな癖というものでしょうか(笑)


 山法師が天に花を伸ばしている姿が、無垢な少女を誘う男が恋心を隠しながら出掛ける姿に重なるのです(笑)

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