み、身バレした……
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アネファン専用 初心者向け攻略掲示板 part.56
223 アボカード
ティエラ出てすぐの草原って何かレアモンスター出ますか?
224 デスウォルト
ゴブリン・コマンド
ゴブリン倒したときの断末魔を聞いて低確率で出現するやつ
お供のゴブリン連れてるから注意な
225 ペロペロス
あいつって結局どう倒すのが効率いいの?
226 四ツ歯の苦労婆
コマンドほっとくとゴブリン呼ぶから、呼ぶのを待って倒すを繰り返すと無限経験値稼ぎだぞ
227 アンデルさん
↑これ
228 デスウォルト
初心者に地雷やめたれ
倒したゴブリンの断末魔で二体目のコマンドが来ると対応しきれなくなる
一掃できる高火力範囲攻撃があれば別だけど
そもそもがレベリングに向かない場所だからな。システムに慣れたら次の街に行った方がいい。
229 無風呂
やぁねぇおじいさん。ハクヤガミがいるじゃない
230 アボカード
ハクヤガミ? ってレアモンスター? 倒せるんですか?
231 他力本願寺住職
三十分耐久定期
232 アンデルさん
一定時間耐久の特殊勝利条件
233 デスウォルト
デカイ九尾の狐みたいな見た目。
戦闘開始と同時に九体の子狐を呼び出す。それぞれが火、水、風、土、光、闇属性無効、物理無効、魔法無効、状態異常無効持ち。
本体はそれらの耐性を持ってるからこっちの行動は全無効。
234 デリガード
耐久もキツいのに討伐は無理やろ
五人パーティで30秒持たなかったんだが
235 デスウォルト
子狐倒すと本体の耐性も消えるみたいだから、子狐を倒せれば討伐の可能性あり。今んとこ3体撃破が最高記録らしいけど。
236 金剛不壊
なおピアースレイドのクリティカルで本体のHPは1ドットも減らない模様。物理無効剥がしても単純なステが高すぎる
237 デスウォルト
だからまぁ先に状態異常無効を倒したあと、アサシンの麻痺針とか虚脱針とかでデバフ撒きつつ30分耐久がベスト。
238 無風呂
その時点でハードル高くて草
239 ペロペロス
報酬とかは?
240 デスウォルト
妖界への鍵
指定された場所で使用することで鬼ヶ島に行ける
未知のモンスター大量だし怪しげな祠もあるからエクストラクエスト、下手したらプライマルクエストも発生できるかも。
ただし入れるのは24時間だけ。それを過ぎると強制退場させられるらしい。
大抵は初戦で手に入るし、最低でも3戦やれば泥するかと。
ただし二個目を手に入れた人は今のところいない。
241 デリガード
ガチガチのタンクでさえ数秒で溶けるのに鬼ヶ島行けるプレイヤーは何人いるんですかねぇ
242 他力本願寺住職
噂によるとMDFよりはVITの方が低いらしいぞ。みんな物理で殴れ
243 あやめちゃん
やはり物理こそ至高
244 アンデルさん
あやめちゃんが剛力ってバフアビリティ使ってるのほんと草
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うーん……掲示板を漁っても、ハクヤガミとの戦闘は三十分間耐久することで『妖界への鍵』なるアイテムが手に入る、としか書かれていない。
頭の片隅で、好感度だとか遊び相手だとか関係ないのでは? とは思うけど、ハクヤガミが去っていく直前の様子を見ていると、どうしても倒すことが目的ではないと思えて仕方がない。
「ハヤト~」
「ん? お姉ちゃんどうかしたの?」
風呂上がりにリビングで寛いでいた弟を捕まえた。おそらく私より『アネックス・ファンタジア』に詳しいであろうから、ハクヤガミについても多少分かるだろう。
「いやね、さっきまで『
「妖界への鍵……あー、お姉ちゃんハクヤガミに会ってたもんね」
「うん。さすがに死ぬかと思ったけど」
「ハクヤガミは滅多に現れないからかなり希少性が高いし、そこでしか手に入らないアイテムもあるから上級者も挙って狙うんだけど、倒すどころか耐久すらまともに出来ないのが現状なんだよね……お姉ちゃんよく耐久出来たよね」
「何度も死ぬかと思ったのよ。んで、折角耐えきったのに報酬が無くて……って、なんであんた知ってるの?」
「え? あ……」
「えっ、なっ、怖いんだけど」
「……カローナ様」(ボソッ)
「っっ!? はっ、ちょ、なんで知ってっ……!?」
「だってお姉ちゃん、ウルスマやってる時ってディスプレイでやってるじゃん。フルダイブ中はともかく、声が聞こえるんだって」
「っ~~~~~!!」
「わぉ、めっちゃ真っ赤」
「お願いだから誰にも言わないで……」
「流石にそんな意地悪しないけど……でも昨日のハクヤガミ耐久動画がめちゃめちゃバズってるよ? 僕のクラスでも話題になってた」
「……確かに私のクラスでも話題になってて怖くなったけど……」
「お姉ちゃん、配信中は声変えてるんだね?」
「だってクラスメイトとかにバレたら恥ずかしいじゃない……」
いや、流石にクラスメイトにバレてないよね……?
ハクヤガミとの戦闘が終わってから自分のチャンネル確認してないのよね……疲れ切ってて……。ワンチャン登録者数増えてたらいいなと思って見てみたんだけど……
「うっそ……登録者50万突破してるんだけど? まじ? えっ、昨日の今日で再生回数20万超えてんの?」
「えっと、おめでとう? 実の姉が人気配信者って意味わかんないけど」
「え、えぇ、ありがとう?」
「……」
「…………」
「それで、耐久したはいいんだけど、その妖界への鍵ってのがドロップしなかったんだけど?」
「お姉ちゃん切り替え早いね?」
「いや、もう諦めた。その代わりハヤトも登録しといてね」
「サクラじゃん……」
「結果が全てなのよ。それよりなんで妖界への鍵がドロップしなかったんだと思う?」
「うーん……どう戦ったかによって報酬が変わるのかもね。当然キルされたら報酬も何もないわけだし。子狐を倒せた人は当然妖界への鍵に合わせて別のアイテムも手に入れてるみたいだしね。まぁそれ以上は僕も分からないからデスウォルトにでも頼んで情報を集めてみるよ」
「デスウォルトってハヤトの友達よね。なんてかわいそうな渾名を……」
「こればっかりはデスウォルトが悪いからね」
「まぁなんでもいいんだけど」
それにしても……デスウォルトって某掲示板でも初心者指南的なことしてたし、結構上級者なのかな……。
「ところでお姉ちゃん、ジョブ何で戦ったの? そんなにレベル低くても強いジョブなんてあったっけ?」
「メイン棒術士で、サブがダンサーね。バフをガンガン盛って機動力で攻める軽戦士タイプにしてみたわ」
「えぇ……お姉ちゃんらしいと言えばらしいけど……。棒術士を使いこなすとか化け物かな?」
「薙刀やってるんだし、それぐらいはね」
「そういう物じゃないと思うんだけどなぁ。まぁ良いけど……せっかくならさ、一緒にハクヤガミに挑戦しない? 僕はウィザードだし、あとは低レベルでも30分耐えられたお姉ちゃんがいれば討伐も狙えるんじゃない?」
「……悪くは無いわね。でも、その時は配信しないわよ」
「流石に配信して欲しいとか言わないけど……というかプライベートならともかく、今を時めくカローナ様が誰とも知らない一般人と一緒に配信はまずいでしょ」
「まぁそれは、ね」
私の勘では、掲示板で言われるのと別のルートで攻略進められてると思うけど、今のままドロップ無しが続くようなら討伐も視野に入れないとね。でも……
ハクヤガミが去る直前に顔を寄せてきた、あのモフモフと嬉しそうな表情を思い出し。
流石にあれを討伐するのは心苦しいなぁ……。
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