自作小説についての雑感
こくまろ
4作目_猫耳爆乳美少女全裸待機中
◆【猫耳爆乳美少女全裸待機中】
四作目
文字数:4,926文字
第六回こむら川小説大賞参加作品→金賞受賞(2023.8.21追記)
ジャンルとしてはギャグ、あと異世界ファンタジーということにしてます。猫耳も魔法もありますからね。
お話を考えるきっかけとしては、元々小説におけるルッキズムに対するアンチ精神と言いますか、登場するキャラがやたら美女ばかり過ぎるだろ!みたいな謎の反感が自分の中にあったんですよね。なんか変な説教かましてるような部分はその名残りなわけです。
で、そこから「そもそも小説って文字媒体なんだから美少女が一瞬サブリミナル的にオッサンの姿になったりしても読者には分からないよな〜」みたいな発想が生えてきまして、この話の原型になりました。
それで、じゃあこの材料をどうやってお話の形にしていこうかなと考えまして、美少女をオッサンの姿にしちゃおうと。ついでに口調もオッサンぽくしちゃおうと(※私が書きやすいので)。さらにタイトルは釣りみたいにしようか、と考えたところで、「これバーボンハウスコピペじゃん」と気付きました。創作を始めてから知ったんですが、こうして無意識に自分の中に蓄積されてるものが表層に出てきたりするんですよね。恐ろしい。
さて、出だしは決まり書き始めたんですが、なんかあまり書いていて面白くない……というか出発点があれなので説教臭い感じがするんですよね。当初は一人称語りの矛先も読者に向けたものにしていたので尚更です。オチも「美少女に戻ったけど読者には見えないから意味なかったです」だけじゃあまり締まらないなぁと。
そこでインパクトのあるラストにするためにアスキーアートを入れてはどうかなと思いつきました。
また、ずっとオッサン(口調の美少女)が一人で喋ってるだけでは起伏がないなと思い、どうせアスキーアートを入れるなら聞き手は読者じゃないことにして、リアクションに顔文字を入れちゃおうと考えました。こうしてどんどん2ちゃんねる感が増していき、懐かしのインターネットな作品に仕上がりました。
一人称の独白形式という形を取りがちだからこそ、聞き手が黙って長々と聞いている理由付けはある程度ちゃんとしたいなという思いがあり、そういう意味では顔文字は喋らずとも反応は示すことができる上に読む上での緩急もついたので結果的に良かったなと思っています。あと、単純に書いていて楽しかったです。
またアスキーアートについてですが、顔文字は著作権がないけどアスキーアートの著作権についてはグレーゾーンらしく、私も自分の創作として投稿する(ましてや人様の企画に参加する作品でもある)以上、他人の作ったものをヒョイとコピペするのは抵抗がありました。
というわけでアスキーアートについては自作することにしました。人生初のアスキーアート、当然線はガタガタの拙い出来なのですが、ストーリー上はむしろそれでちょうど良かったということもあります。ただ、iPhoneとAndroidどちらで見ても画面からはみ出してないか?崩壊していないか?は一応確認・修正をしました。
(※ちなみに、これまでの作品は全てスマホで書いています)
反省点としては、まずやはりタイトルですね。これは読者にならなかった皆さんのみぞ知るところですが、釣りタイトルのはずなのにちょっと開くのは躊躇われるという本末転倒なことになっていた気がします。いっそもう少し尖った性的嗜好を押し出したタイトルにできたらより多くの方に読んでいただけたかもしれません。あと、自分で書いておいてなんですけど、固定ツイに掲示するのは結構恥ずかしかったりしました。
あとは顔文字とアスキーアートを使用するという、結果的にかなり実験的な作品となったため、「これって小説と言い張って出していいのか……?人様の企画でこんなに自由でやっていいのか……?」と、まだ勝手が分かっていなかったこともありビクビクしていました。まぁ投稿してしまった後は開き直ってましたし、フォロワーの方から「分かんないけどこれ絶対小説じゃないよな」とコメントいただいて爆笑してました。
ともあれ、この作品に関しては読んで笑っていただければ何も言うことはありません。内容的には自分でもかなり気に入ってます。
(*^_^*)ノシ
(2023.8.21追記)
第六回こむら川小説大賞でまさかの金賞を賜りました。過分なお言葉と的確な分析を賜り恐縮しきりですが、大変嬉しく思っております。読者の皆様、評議員の皆様に心から感謝いたします。
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