ロストロストロスト
JS2K2X/
ロストロストロスト
私はなにかを失った。
僕はなにかを取り損ねた。
俺はなにかに夢中になった。
それがなんなのかはわからない。
それがなんなのかはわからない。
それがなんなのかはわからない。
私はただひたすらに悲しくなった。
僕はただひたすらに虚しくなった。
俺はただひたすらに打ちひしがれた。
それがなぜなのかはわからない。
それがなぜなのかはわからない。
それがなぜなのかはわからない。
私はゲームのコントローラを取った。
僕は借りていた映画を観た。
俺はネットの動画を見た。
まるで現実から逃げるかのように。
まるで現実から逃げるかのように。
まるで現実から逃げるかのように。
私はコントローラを放り投げた。
僕は映画を中断した。
俺は動画アプリを閉じた。
この現実と向き合わなければならない。
この現実と向き合わなければならない。
この現実と向き合わなければならない。
私は掛け時計に目をやった。
僕は腕時計に視線を送った。
俺はスマートフォンの時計を見やった。
17時5分。
17時5分。
17時5分。
私は靴下を履いた。
僕は玄関に向かった。
俺は靴に足を入れた。
17時10分。
17時10分。
17時10分。
私はドアを開けた。
僕は家を出た。
俺は街に飛び出した。
皆が空を眺めている。
皆が空を眺めている。
皆が空を眺めている。
私は頭を上げた。
僕は視線を上に向けた。
俺は首を上に傾けた。
流れる一筋の雲。
流れる一筋の雲。
流れる一筋の雲。
私は走った。
僕は走った。
俺は走った。
取り憑かれたように。
取り憑かれたように。
取り憑かれたように。
私は泣いた。
僕は泣いた。
俺は泣いた。
馬鹿みたいに。
馬鹿みたいに。
馬鹿みたいに。
私は出会った。
僕は出会った。
俺は出会った。
交差点で。
交差点で。
交差点で。
私は笑った。
僕は笑った。
俺は笑った。
この現実を。
この現実を。
この現実を。
夕陽に照らされた、大きな雲を。
ロストロストロスト JS2K2X/ @Yellowkicks
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ネクスト掲載小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます