第10話実効支援の場所

僕の持論が覆されて、杖無し歩行の方が早く歩けるし麻痺側が鍛えられるから改善も早いという理論だったが、こうキッパリとエビデンスをつきられては閉口せざるを得なかった。

 しかし悔しくは無かった。次のPウォークに想いを馳せていたから。

そうか! と、ある一種の閃きというやつだ!たまにある。

 一点に集中してそれを突き詰めた時!眼前の視界が、開けるようにパッと明るい閃光に似た刺激が脳を走る!それはリハビリの時も、小説の執筆の時でも変わらず症状は一緒だった。

 彼女は時々、何気なくこんな刺激を与えてくれた。

仕事と言えばそれまでだが多分持っているパッションの質が彼女と同じなんだろう・・・。

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