【19ヶ条の折檻状】を受け取らないために~佐久間信盛は働いてんだよ!~
信仙夜祭
第1話
今、私の目の前では、寺が燃えていた。京の都を守るはずの比叡山だ。
足元には、僧兵が倒れている……。
「何してんのかな~。天誅が落ちそうだな~」
比叡山焼き討ち……。
お
だけど、理解もできる。
浅井・朝倉軍の陣にもなっている。
こうなると、邪魔としか言えなかった。お館様も2年くらい我慢してたし。
とりあえず、下山して皆と合流する。
「光秀さんに、秀吉さん……。勝鬨を挙げてるよ。お
お
その反動か、絶対的な忠誠を求めて来る。
だけど……、寺を焼くのは、どうかと思う。
もう10年以上仕えて来てるんだけど、どんどん危ない方向に進んでんだよな~。
以前の姉川なんて、川が血で染まったし。明らかにやり過ぎだ。
「佐久間様。どうかなされましたか?」
秀吉さんからだった。
「ちょっと、疲れたので、休みます。事後処理をお願いしてもいいかな?」
「任せてちょう」
麓の坂本の町に入って、家を一軒借りた。今日は、本当に疲れたよ。
起きているのか、寝ているのか……。
まどろみの中で、何かを思い出して来た。
「川角太閤記……。信長公記……。シミュレーションゲーム?」
苦しみの中、私の前世の知識が、少しだけ蘇った夜だった。
朝起きて、確認する。
まだ、朝日が昇った時間なので、静かだな。
「俺……、
ここで、光秀さんが来た。
「佐久間様。体調は如何かな?」
「問題ないっす。一晩寝て、回復したっす」
「それはなにより……」
その後、お
◇
「比叡山延暦寺、ことごとく灰燼に帰しましてございまする」
「……ご苦労。まあ、船作ったの俺だし、楽な仕事だったよね。感謝しろよ」
「「「はは~」」」
お
まあ、作戦は見事だった。
この後の結果が怖いけどね。歴史を知っている俺だからこそ、背中が冷える。
この後は、信長包囲網か~。正念場だよね……。
だけど、気になることがある。
「松永さんが、いんじゃん……」
松永久秀……。
こいつは、裏切ったり、織田陣営に戻ったりを繰り返すんだよな~。
裏で、足利将軍や石山本願寺、甲斐の武田と繋がっているとの噂もある。
最後には、火薬詰め込んだ茶器で、自殺って話もある。創作だったかな?
【戦国三大
「ちょっと、試してみようかな」
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