第82話 新しい神の奇跡M『金属の錬金術師君』

教会に300枚の金貨を寄付し、新しい神の奇跡を開放させてカインは、ラックの予想タイムを終え、ステータスを確認した。


名前:カイン

年齢:12歳

種族:人

神の祝福:アルファベット(寄付金額5,580,000ガル)

※次回8,192,000ガルで神の奇跡解放

神の奇跡:

A『如月花院君』:前世の記憶

B『名探偵君』:鑑定

C『戦闘民族君』:成長率SS

D『未来の猫ロボット君』:アイテムボックス

E『世紀末覇者君』:身体強化

F『動く城君』:魔法

G『美少女戦士君』:黒猫

H『戦闘民族君Ⅱ』:気配察知

I『天空の城ラ君』:極大消滅魔法『バース!!』

J『ゲゲゲの鬼君』:猫の人型化

K『元気100倍アンパン君』:状態異常耐性

L『海賊王の大秘宝君』:刀術極と黒刀

M『金属の錬金術師君』:???


能力:A

成長率:SS


レベル:51

体力:A

魔力:A

筋力:B

知力:B

敏捷力:B

耐久力:A

精神力:B

運:A


名前:ラック

年齢:12歳

種族:猫の獣人


能力:B

成長率:S


レベル:46

体力:B

魔力:E

筋力:C

知力:C

敏捷力:A

耐久力:C

精神力:C

運:S


「来たにゃ。カイン!念願の神の奇跡の開放が来たにゃ。これは絶対死者蘇生にゃ。まちがいないにゃ。」


「いやいやラック。それは禁忌だったはずじゃないか?この主人公だってそのせいで手と足に金属製のモノを付けてたじゃないか?」


「だからにゃ。アニメじゃできなかったけど、この世界ならできるようになってるはずにゃ。アタシはこの世界は死者蘇生ができると思ってるにゃ。死んで時間が経った場合は見るだと思うにゃが、すぐならできるはずにゃ。ファンタジーの常識にゃ。」


「まあ待て待て。ステータスは確認したんだ。新しい神の奇跡は金属の錬金術師君だ。まあラックが言うようにあのアニメしかありえないだろう。フランイングしてラックが予想を言ったけど、ラックの予想は死者蘇生でいいんだな?」


「もちろんにゃ。」


(さて・・・まあ普通に考えたら錬金術が使えるようになるのが普通だよな。手を合わせて地面から槍を取り出したり、金を生み出したり。あれ?金は生み出せなかったんだっけ?指をパチンとならして火魔法を使う錬金術師もいたけど、火魔法はすでに使えるもんな。後は弟君の鎧・・・はないか。さすがに鎧姿で歩くのはつらいし・・・う~ん。どれだけ考えても普通に錬金術しか出てこないぞ。)


「俺はこのアニメなら錬金術しか出てこないかな。タイトルにもあるし・・・普通に錬金術が使えるようになるんじゃないか?」


「甘いにゃ。そんなストレートな訳ないにゃ。今までのパターンならちょっとひねるかこじつけにゃ。だから死者蘇生当たりがベストな回答にゃ。ひねるなら、賢者の石を貰えて魔法の威力が上がるとかにゃ。」


「まあ今までの傾向で考えるとラックの言ってる事もわかるんだが・・・さすがに死者蘇生はありえないだろ?それに身代わりの指輪を貰った事だし、その辺りは今の所必要無いしな。」


「なら確認してみるにゃ。アタシの予想とカインの予想、どっちが合ってるかすぐにわかるにゃ。」


「わかったわかった。すぐに確認するからちょっと待てよ。」


カインは開放した新しい神の奇跡の詳細を確認した。すると・・・


M『金属の錬金術師君』

死者蘇生を試した事により、一部金属の身体を持つ事になった兄と、全身金属の身体を持つことになった弟が、弟の身体を元に戻す為に旅に出る物語で、手袋を付けて指をパチンとならした人は多くいるのではないか?大佐は人気キャラクターだったし。要は錬金術が使えるようになる。

錬金術は胡散臭いイメージがあるが、『等価交換』の名の元に存在するモノから何かを取り出す分離と、存在するモノから違うモノを作る錬成が使えるようになる。何でもできるイメージがあるが、無から有はさすがに作れない。


「・・・カインの予想が当たってたにゃ。」


「そうだな・・・」


「アタシが難しく考えすぎてたにゃ。普通に考えればよかったのにゃ。」


(錬金術か・・・等価交換、分離と錬成か。うまく使えば色々できそうだな。鉱山とか面白いかも。土から鉄とか金に銀を分離して、インゴットって言うのかな?形を整えたらそれだけで良いお金稼ぎになりそうだ。それにアニメだったら戦闘もしていた。魔物との戦いにも使えるか・・・それに・・・)


「そうだな。今回は俺の予想が大当たりだった。しかも錬金術はかなり使えそうな能力だ。王都にいくまでに練習して色々可能性を探らないとな。」


「やっぱり使う前は両手を合わせるのかにゃ?」


「いやそんな事しなくても使えそうだ。両手を合わせてから使った方がそれっぽいけど、それをしたところで知ってる人はいないし、普通に魔法を使う感じで使うのが良さそうだな。」


「アタシも何ができるか考えてみるにゃ。」


「ああ。頼むよ。」


そうして、新しい神の奇跡を開放したカインとラックは、翌日シフォンの町を出発した。目指すは王都。神の奇跡をようやく半分開放したカインの旅はまだまだ続くのだった。

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